さすがに日本海側だけあって、函館に比べても雪が深い。
小樽も何度となく来ているが、
「観光」を意識したことはあまりない。
北海道で過ごした時間が長い人間の“常識”として、
寿司屋横丁で食事をするのだけはやめようと思っていたw
小樽も函館と同じように、
古い洋館がならぶ街並みが魅力的である。
このあたり、
漁港として発展してきた釧路あたりとは歴史が違う。
上の写真は旧日本銀行。
30年ほど前、初めて小樽を訪れたときには、
随分さびれた町だと思ったものだが、
観光を軸にした都市の再生を成功させたようだ。
厳冬期にも拘わらず、観光客が多いことには驚く。
周囲からはしきりに中国語が聞こえ、
訪れる客の国際色が豊かなところは函館以上である。
こちらは旧三井銀行。
近くには旧三井物産小樽支店のビルもある。
三井資本の建物が目立つ気がするのは、
夕張炭坑や王子製紙など三井系の企業が
北海道開拓の中核を担った歴史によるものなのだろう。
ちょうど冬祭りの「小樽雪あかりの路」が開催中だった。
有名な「小樽運河」は、
夏や昼間に見ると実に殺風景な運河の切れっぱしで、
「札幌時計台」「はりまや橋」「オランダ坂」と並んで、
「日本四大観光地」に指定したいくらいのものだ(笑)。
それが冬の夜に
雪とつららのスパイスを利かして、
キャンドルやライトアップで化粧したとたんに、
一幅の絵のような美しい風景に変身する。
灯や雪だるまのひとつひとつに手作りのよさがあって、
観光地としての小樽を守り立ててきた
地元の人たちの努力に拍手を送りたくなる。
妻は函館より小樽の方が好きだという。
理由は「買い物ができるから」w。
確かに運河から北一硝子にかけては、
如何にも買い物をしたくなるような街並みである。
おいしい餡パンを売る店があり、
ぼくの好きな「SOMES」の専門店もある。
SOMESは北海道に本拠を置く革製品のメーカーで、
もともとは馬具を専門に作っていた会社である。
ちいさな赤いトートバッグをひとつ、
プレゼントさせられてしまった。
妻は北一硝子で
ガラス製の小さな蛙(一ヶ260円)を5ヶ買った。
若ガエルに金カエルに、あとなんだっけ…。
はしゃいで「カワイイ!」を連発している妻は
まるで年齢を忘れてしまったかのようだ。
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