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明らかに守勢 ~VWグループ、ディーゼル諦めハイブリッド&EVに軸足転換~

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渦中から抜け出せないアウディ含むVWグループ。
事業方針を転換して、エコカーの主軸をクリーンディーゼルからハイブリッド&EVにするようです。

以前もそんなこと書きましたけど、VWグループがこんなに早いタイミングで舵を切ると思いませんでした。
http://audi-importcar.blogspot.jp/2015/09/blog-post_27.html


ただこれは攻めの転換ではなく、守勢というか事業のダウンサイジングに他ならないんですよね。
排気量のダウンサイジングをすすめてきたVWグループが、事業でダウンサイジングなんて皮肉もいいところですが。。
一説によれば65億ユーロ(約8700億円)の引当金をもってしても不正車輌の改修に到底足りず、訴訟も数十~数百抱えることになり、最大で10兆円程度の損失が見込まれて利益剰余金(内部留保)をもってしても足りないのでは?とまで囁かれているわけで。

問題発覚後の対応こそ素早かったのものの、その後は後手後手だったり曖昧だったり掘り返せば出るわ出るわだったり、顧客に対しての対応がどうもイマイチだったりと、なんだかパッとしてません。

もとより、完全に悪意を持って行われた今回の不正、人の生死に直結しないものの環境を汚染してでも自社の業績・面子に固執した、近年でも相当悪質な企業不祥事として後世に名を残すことになるわけで。
企業不祥事にありがちな不正会計なんかは利害関係が投資家等の経済活動を積極的に行っている者が主であるのに対し、今回のVWクリーンディーゼル不正事件は環境ですから人類及び地球上すべての生物に対する背信行為なんですよね。
局地的には光化学スモッグに悩まされ大局的には酸性雨にもつながるわけですし、そこまで大げさな結果を招かなくとも予見可能なこれらを犠牲にする悪意を持って自社の業績・面子のみを追求したのは、倫理的に大きな問題があったとしか言いようがありません。

・・・と。
まあ、こう考えるのが普通でしょうね。
そんな企業が出すクリーン(?)ディーゼルなんか、誰も見向きませんって。
現に日本には、VW&アウディのクリーンディーゼルがこのまま入ってこない可能性も高まっているわけですし。
そんなこんなの状況ですから、ハイブリッドやEV(電気自動車)に軸足を移さざるを得ないってことなんでしょう。


まあ、それはいいとしても、あくまで守勢による選択と集中の結果ですからねぇ。。
今後、今までのようなイケイケドンドンの開発投資ができるかといえば、おそらく無理でしょう。
これまで培ってきた技術で、状況改善&業績回復するまで凌ぐって感じでしょうか。

負のスパイラルに陥らなければいいのですが。。
雲行きは怪しそうです。


んでは!








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