20日の土曜日、久しぶりに海に潜った。
久々も久々…一昨年10月に知床に潜って以来だから、
ほとんど2年ぶりのダイビングである。
ウミエラやトサカ、サンゴ類がきれいな場所だが、
底土がごく細かい砂泥なので、
ダイバーが動きまわると舞い上がって
まるで煙幕を張ったような状態になってしまう。
大小のウミウシがひしめく海で、
ウミウシが好きなぼくには愉しい。
下は20cm大の大きなハスエラタテジマウミウシ。
砂地に、有り難みがないほどうようよいる(笑)。
2年近くも海から遠ざかっていたのには理由がある。
一昨年の暮れに大腸がんの再発が見つかり、
明けて2月から抗がん治療(化学療法)を開始した。
以来、抗がん剤(分子標的剤)の副作用で、
冷たいものに触ると指先やつま先が激しく痺れる。
大事を取って、去年一年は海に潜るのを控えた。
さすがに冬に潜るのは辛いので、
今年の夏の訪れを待って
ダイビングを再開するつもりでいた。
しかし、6月に白内障の手術を受けたため、
8月の下旬になって漸く潜ることができたわけだ。
60歳にもなると体のあちこちにガタがきて、
なかなか思うようにいかないものである。
静浦の1本目がちょうど通算で750本目。
潜行するのにBCのエアを抜こうとしたら
いきなり排気弁のヒモがちぎれたので慌てた。
その後もエアが漏れ気味だったりして、
エアの消費量が以前より多くなっている。
最後には足が攣ってしまうなどして、
楽しいながらも思うに任せないダイビングとなった。
2年のブランクのあいだに、
筋肉も機材もすっかり劣化してしまったようだ。
ぼくは先祖が海賊(?)だからか、
海では身も心も解放されるのを感じる。
妻は心配していたが、
思い切ってダイビングを再開してよかった。
今後も抗がん治療を続けながらになるので
そう頻繁にとはいかないだろうが、
年に数本でもいいから潜り続けたいものである。
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