今年はフィリピンで6年に一度の大統領選。そして同時に3年に一度の、バランガイ・キャプテン(町内会の会長)から、市長、市会議員、州知事、上下院議員(議席の半数)などの改選が行われます。私にとっては移住後初めての大統領選。5月9日の投票に向けて、そろそろ選挙戦も盛り上がってきました。
とは言っても私自身は、選挙権の無い外国人なので、実際はあまり関係はありません。もっと言ってしまうと、選挙の結果で一般市民・国民の暮らし向きが良くなるとは思えない。しかし、多少なりともお役所関係者と利権を共有している人たちにとっては、誰が権力者になるかは一大事らしい。
これは日本でも同じなのでしょうけど、この国の場合はそれが露骨。例えば市の公共事業の発注先など、市長の親戚縁者・友人関係で独占されるのは当然のことで、誰もそれを不審には思わない。選挙前になると有力者の誕生日パーティなどの祝いには、続々と候補者が詰めかけるそうです。
市長が変わると、この勢力地図が一変するのもフィリピンでは当たり前。実際に金品の授受を私が見聞きしたわけではありませんが、家内を含めて多くのフィリピン人が「政治家=泥棒」と決めつけるのは、故なきことではないんでしょうね。
こんなお国柄なので、選挙に関するルールも至ってええ加減。例えば選挙ポスターなど、貼る場所や期間など何の制約もないようです。空港への抜け道沿いに延々と貼ったり、交通標識と並べたり、しかも市長も議員も大統領も同じように貼る。もう混沌(カオス)状態。これって、場所争いで喧嘩になったりしないのか心配になります。
実際に各陣営同士での争いは頻繁で、選挙戦も終盤になると本当に傷害や殺人事件になることも。前回の2013年の総選挙の時は、フィリピン人の友人から、選挙前後の1週間は夜間の外出は控えた方がいいと忠告されてしまいました。
さて、我がシライ市の現市長は「オティ(Oti)」ことホセ・モテリバーノ氏。名前も外見もスペイン系メスティーソ。もう2選され6年の任期が満了なので次の選挙には出られません。しかし抜け目なく奥さんを次期市長候補に送り込んでます。
この市長さん、私たちの住むセント・フランシスを夕方よく散歩してるのを見かける。それだけだったら親近感を抱くところなんですが、どう見てもヤクザ者にしか見えない男たちを、用心棒よろしく常に10名程度従えている。マフィアのボス以外の何物でもないなぁ。
現シライ市長のオティ
シライ市公式ホームページより転載
市が発行する公式文書にも顔写真載せるのがフィリピン流
強烈な自己顕示欲ですね。
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