この本やっと読み終わりました。本自体は発売と同時にアマゾンで速攻買ってたものの、少し読んではほったらかし、の繰り返しであまり読み進めていませんでした。
しかしQ先生が最近になって絶賛してたので、これは早く読まないとマズイと思ってついに読了。
読んで、なるほどこれはQ先生も絶賛するなぁ、と感じました。
なぜなら、いろいろな具体的な銘柄も書いてあるけど、ジムが一番伝えたい部分というのはおそらく
「貧しかった人たちがこれから裕福になる希望に目を輝かせている場所で、その時流に乗る企業に目を付けろ」
ということだと思ったからです。
これはQ先生が常々言っている
「金持ちの国よりも、貧乏から普通に向かっている国に投資せよ」
「なぜなら、金持ちの国の人はもう欲しい物は全て持っていて、消費意欲がないが、貧乏だった人たちが裕福になる過程での消費意欲はたいへんな勢いだから」
ということとまったく同じことです。
勿論、出来上がった先進国に比べて新興国投資はリスクは高く、思わぬ躓きも実際頻繁に起きる。
しかし「貧乏から普通に向かっている国」への投資は言ってみれば上りエスカレーターに乗るようなもので、そのエスカレーター上で躓いて転んでも、痛がってる間にも着実に上に向かっているんです。
これが日本のようなまったく逆の国の場合、つまり「お金持ちから普通に向かっている国」への投資は、スーパーで下りエスカレーターを逆向きに駆け上がって遊んでいる子供に投資するようなもので、転ぶ確率も高ければ、転んで痛い目にあっている間に奈落の底に向かっていることになります。
だから今のすっころび業界の代表格である不動産でも日本企業のフージャースやゴールドクレストに投資するのと中国企業の万科に投資するのでは意味が違うと思います。
※ただし「日本企業」とは顧客、取引先、がほぼ日本人で構成されているような会社であって、そうでないトヨタ、キャノン、任天堂、コマツなどは日本企業とは言えないと自分は思っています。
それにしても、ジムほどの大金持ちがゴキブリだらけのホテルに泊まるほど、現地を自分の目で見てきてるとは正直驚きました。ジムは間違いなく自分の100倍以上の株中毒。
ところで、色々な記事をみてると、自分で現地見てる人は、中国成長派が多いような気がします。逆に東京のオフィスでデータだけ見てるような人は、中国崩壊派が多いような気がしますが何ででしょうね(´・ω・`)。
ジムは間違いなく中国成長派だけれど、そうは言っても実際に中国の貿易黒字幅は縮小し始めてるし、それをみんな見てるからこそ株はこんな下がっているわけで、中国の成長がここで曲がるか、もしくは一時的な調整なのか、分かれ目に来ているのは間違いないと思います。
これからどっちに向かうのか、そんなことは金融工学では絶対にわかるはずもなく、それを当てるのは結局は評価者の感性によるところが大きい。
だとすると、ここは人任せにせず自分で考えて決めたい。
エスカレーターの進行方向は本当に変わっていないのか?中国以外にもっといい「貧乏から普通に向かっている国」はないのか?
本当は自分もジムのようにいろいろな国に1年くらい行って見て来たい。
それは時間的にも経済的にも無理だけど、出来る範囲で調べて、考えて、どこにベットするか決めたいと、この本を読んで思いました。少なくとも中国はその一つの候補であることも分った。
幸いこの国の国民には、どこにでもベットできる環境が整っていますから。
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ジム・ロジャーズ中国の時代/ジム ロジャーズ
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