2月の釧路が寒いのはアタリマエだが、それにしても寒さが身にしみるのは年齢の所為か。
今年の釧路は正月に大雪が降ったらしく、
その後、最高気温がプラスになる暖かい日があったと思えば、
氷点下20℃にまで冷え込む日が続いたりして、雪の表面が融けてまた凍り、
早い話が街中がスケートリンク状態になってしまったわけだ。
特に我が家の前はかなり急な坂で、
舗装が剥げ路面がえぐり取られるままに放置されている(市道のはずなのだが…)ので、剣呑極まりない。
どんなに気をつけて歩いていても、滑って転ぶのである。
今年も帰ってきた初日(10日)にいきなり転んでしまったが、
これは正確に云えば「転んだ」というより坂を「滑り落ちた」のである。
そんな状態にも関わらず、夜すっかり暗くなってから歩いて飲みに出るのだから、
我ながら「命知らずの五十男」と云わざるを得ない。
で、いつもの酒場で驚くべき話を聞いた。
釧路市の生活保護を受けている人たちの数が人口の5%を超えたというのである。
つまり、20人に1人である!
(この数字は1月22日の地元新聞に掲載されているから、法螺や噂話の類いではない。)
釧路市の人口はおよそ20万人だから1万人が生活保護世帯ということだ。
基幹産業が軒並みダメで地域経済が崩壊状態にあることも事実だし、
住民のあいだでモラルハザードが進んでいるという側面もあるだろう。
(民生委員が母子家庭を訪ねると「父親」がいたり…というのは結構よくある話らしい。)
生活保護費の確か7割は国から出るはずで、市に入ってくる金額は一次産業の総生産額を超えたそうだ。
「生活保護がいまや釧路市最大の基幹産業である」というのは、笑えない冗談である。
これでは、我が家の前の道路を補修する余裕などあるはずもないわけだ。
釧路は地域崩壊の寸前だというのが永年この街を見てきたぼくの実感だが、
どうもこうした傾向は全国的なものであるらしい。
昨日の朝日新聞によれば、
大阪市を筆頭に全国の政令指定都市のほとんどで生活保護人口が急増しているという。
いったいこの国はどうなるのだろう…と、苦い顔で呟いてみる。
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