走行700.0km、燃費24.7km/L、HVモード/EVモードあり、暖房/冷房常時(AC利用)
新宮でランチの後、改めて作戦タイム。玉置神社からの迷走で時間を食ってしまったので、速玉大社のすぐ近くにある神倉神社へ行きたかったが断念することに。しかし弾丸ツアー一番の目的である熊野三山を全て回ることは実現したい。新宮では熊野速玉大社・除福公園、それから熊野本宮大社へ行かねばならぬ、最後に暗くなる前に熊野那智大社と回ろうと決めた。
まずは速玉大社へ赴く、ここは何時来ても朱塗りの建物が目に鮮やかだ。観光バスも来ており観光客も戻って来ている印象である。速玉大社の近辺は水害の影響も目に付かず比較的平穏な印象であった。
↑ 速玉大社は比較的平穏、朱塗りが美しい
次に除福公園を訪れた、除福は始皇帝に不老不死の霊薬探しを命じられて旅をした人である。全国に除福伝説があり、ここ新宮でも伝説が生きている。私の場合も人生半場を迎えて体力的には衰えを自覚することも多い(できれば頭をもっと鍛えたいが)。何時の時代になっても不老不死と言うのは人間の永遠の願望なのであろう。
↑ 全国の除福伝説の中のひとつ、新宮の除福公園
少し急ぎ足で熊野本宮大社へ向かう。熊野川に沿って北上をすると台風12号の水害の爪跡が所々に散見される。道路脇の柵がなぎ倒されていたり、対岸が抉り取られていたり、山が大きく崩れて道路を塞ぎいたるところで片側通行になっていたりしてまだまだ影響は小さくない。
今回のツアーでは随分と迷走したが、やっと熊野分宮大社に到着し参拝させていただく。前回修理中であったひわだぶきの屋根は真新しく完成し、描き出す曲線が大変綺麗だ。個人的には熊野の神様は昔から来る人を拒まない、老若男女・貴賎・病気でも人々を受け入れてきた、その懐の深さが大変な魅力である。今回もひわだに願い事を書いて修理への協力をさせていただいた。いつものカラス文字で書かれた熊野午王神符を1枚いただき記念とする(読めないが)。
↑ やっと熊野本宮大社まで行き着いた、このあたりは水害時には水没してた模様
熊野本宮大社周辺のお店を見て回る、水害時の写真には1階の天井まで水が来たと言うことで大変なことだったようである(熊野本宮大社は小高い丘にあり無事)。熊野本宮大社前の売店のおばちゃんに聞くと10年に1度くらいの頻度で川が溢れることはあるが、台風12号の時はそれを上回る水が出て売店の2階建て建物の1階は完全に水没したとの事であった。
現在はどのお店も綺麗に修復されている。「SAVE KUMANOショップ」という熊野の台風12号被害からの復興を目的としたお店が本宮の前にある。以前から熊野へ行くことができればここに寄ってご主人にご挨拶をしたいと思っていた。しかし前準備の悪さ・普段の行いの悪さなのか定休日でかなわず・・・、最後に寂しくソフトクリームを食べて本宮を後にしたのであった。
暗くなる前に次の目的地である熊野那智大社を目指す。いつもは観光客で混雑していて那智の滝の滝壺まで行き着けないが今回は平日の夕方ということもありガラガラである。
↑ 流れる水の多いときは豪快、昔の人はこの滝に龍を見たらしい
駐車場に車を止めて滝壷まで歩く、今まで10回くらい来ているが滝壷を見るのは今回が初めてである。前日の雨もあり滝は水の量も多く間近で見るとかなりの迫力で離れてはいるが水煙のため少し肌寒い。この滝を見て昔の人は何を思ったのだろうか。
もう一度車を出して熊野那智大社へ参拝させていただく。
↑ 薄暗くなって灯明に灯が灯る熊野那智大社
今回はこれでやっとの思いで熊野三山を回ることができた。既に薄暗くなってきているがなんとか参拝をさせていただき何枚か撮影をした。
↑ 遠くの那智の滝をバックにプリPHV記念撮影
ここ熊野那智大社でも台風12号水害の影響は大きく山が崩れた箇所がかなりあり道路も幅が狭くなっている箇所がある。早く元通りの生活に戻ることを願うのみである。
さて今回のツアーの目的はほぼ達したので後は帰途に着くのみであるが、やらないといけない事がいくつかある。まず人間と車の腹ごしらえである、両者とも極端ではないが腹ペコである。旅の道連れおっちゃんも助手席でたまにブツブツつぶやいているだけだが腹が減ったと申告があった。
ここ那智から神戸へ帰るには山の中を走るルートと海岸沿いを走るルートがある。山の中で暗くなってから迷走が怖いので迷わず海岸沿いのルートを選択した。つまり那智から南紀田辺ICまでの約100キロを一般道を走らなければならない。この道は結構カーブが多くて地元の慣れた人は結構なペースで走る、よそ者はこのペースに付いていく事ができず脱落するような海岸沿いのルートであるので気合を入れる必要がある。
そこで人間は気合を入れるため!?地元の回転寿司に入る。この作戦は港町へ行くと成功する場合が多い、お安い値段で新鮮で旨い寿司が食べれる。今回も飛び込んだ回転寿司はネタが新鮮で値段も安くて大正解であった。
次に車であるが満タンで引き取ってから既に823キロ走行して燃料の残量が2目盛りを残す状態である。残りの航続距離はまだ200キロ超あるが帰りつくには不足気味なのでガソリンスタンドで給油した。プリウスPHVを受け取ってからの実燃費はこの時点で823キロ走行に対し給油量33.67Lとなりトータル実燃費は24.4km/Lとなった。給油時点での本日の走行距離は399.7km。
↑ 勝浦にて給油、あと2目盛り残して33.67L入った
人間も車も腹いっぱいになったので田辺までの海沿いの一般道を一気に走破する。うまい具合に地元の車の後ろに付くことができ順調に田辺着。このルートは小刻みなアップダウンがあり、コーナーのアールがきつくて加減速が頻繁にある。とてもモーターだけでの走行はできず、頻繁にエンジンがかかってしまう。そんな状況だが一般道の燃費はかなり優秀で本日のここまでの平均燃費は26km/Lの後半を指している。
田辺からは阪和自動車道と阪神高速を乗り継いで神戸を目指すルートとなる。一気に走破するつもりなのでここでも飲み物と眠気覚ましのアメちゃん(大阪のおばちゃんの言い方!)を買い込み阪和自動車道に乗った。
阪和自動車道の南紀田辺ICより阪神高速湾岸線、そして港湾幹線道路を摩耶埠頭で降りて旅の道連れおっちゃんを自宅まで送ることが出来た。
旅の道連れおっちゃんの感想は次のようなものであった。近距離でのプリウスのメリットは十分判っていたが今回の長距離ツアーでツアラーとしての素質が十分あるのではないかという意見。まず静かであること、燃費が良いこと、パワーがありちゃんと走ること、室内が快適であること、シートが良くできていること、荷物も載せれること、ボディーサイズが適度なことを上げていた。旅の道連れおっちゃんとしては出発から到着までずーっと助手席でリビング状態でくつろいでいただけで、食っちゃ寝の繰り返し!?であったがそれだけでも疲れが驚異的に少なくプリウスPHVを満喫してもらったようである。
ドライバーとしての私の感想は次のような感じ。
≪高速道路での振る舞い≫
前にも書いたが高速ではプリウスPHVは空気抵抗が少ないためか非常に安定した直進性の良い味付けである。トラックを追い抜く際には見えない空気により追い抜く前は吸い寄せられ、追い抜いた後では押しやられで進路を乱される事が多々あるがプリウスPHVではこの現象が明らかに出にくい。元々直進性が良く空気抵抗が小さいため外乱がほとんど無い、加えてステアリングがシビアすぎないために実は高速道路は得意科目なのかもしれない。しかしデメリットもある、それは燃費が伸びない事である。法定速度+αの速度域で巡航すると燃費は悪化する。高速に乗るまでの平均燃費26km/Lの後半が見る見るうちに減って最終的に24km/L台になってしまった。
≪シートは秀悦で疲れしらず、できればもう少し硬いほうが良い≫
今回ビックリしたのはシートの出来。700キロを一人で一気に走ったにも関わらず(15時間くらい)体へのダメージが非常に少ない。これはシートの出来だけの要素ではないと思うが非常に良くできたシートである。特に腰の部分のサポートが良く出来ていてしっかり支えてくれる。これならレカロシート等に交換しなくても十分である。
≪ディスプレーは目が疲れる、情報量を減らして工夫が必要かも≫
ツアーの後半は歳のせいか目がショボショボしてきた。よく考えてみると燃費向上のためになるべくエンジンを回さないように気を使っていたためにシステムインジゲーターをしょっちゅうチェックする必要があった。これを注視するために目が疲れるのではないかと想像する。システムインジゲーター見なければ良いのだが、それは人間心理でどうしても気になる。色や発光方法を工夫して目に優しいディスプレーが望まれる。
≪走行中の後方視界はイマイチ、上下の窓の境目が邪魔をして夜間の後続車がいないと錯覚する≫
後方視界は見るからに悪そうであったが昼間なら意外とよく見える。しかし夜間になると後続車のヘッドライトが上下のウィンドウの境目に隠れてしまい後続車は居ないものと錯覚することが何度かあった(防眩ミラー使用)。何か良い方法があれば良いのだが・・・。
≪ツアラーとして最適かも?≫
旅の道連れおっちゃんも言っていたが、こうした様々な道を経由するツアラーとしての用途は非常に良いのではないかと思った。実は市街地や高速道路は除いて、低速の狭い山岳路や速い流れのワインディングには全く期待してなかった。さらにシートの出来についても全く期待してなかったので今回の弾丸ツアーで得るものは大きいと言える。様々なシュチエーションでレベル高く煮詰められた万能車って感触であり、非常に疲れにくくて燃費が良い車である。細かい注文はイロイロあるが全般としては良くまとまりトヨタの煮詰めの旨さを感じた。
↑ ピッタリ700km走行、本日の燃費は24.7km/L
今日はこのへんで
では
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