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「除染 そして、イグネは切り倒された」(10/7)、
続いて「第6仮設住宅の人々」(11/11)。
…2本の番組を相次いでオンエアして、
ぼくの福島通いはようやく一段落をした。
とはいえ、状況はまるで変わらず、
これで終わりにできるはずもないので、
次の展開を考えなければならない…重い宿題である。
とりあえず、次回作は神戸取材で、
年内は神戸に通い詰めることになるだろう。

9:15のANAで仙台空港を発つ。
搭乗機はプロペラ機(ボンバルディア ダッシュ8)だ。
ぼくはプロペラ機が好きで、
如何にも「空を飛んでる」というアナログ感がいい。
飛行高度が低いので、
地上の風景が間近に生々しく見えるのもいい。
だから窓の外の風景にかじりついているわけで、
下の写真はたぶん中央アルプスだろう。
ジェット機ではこうはいかない。


ぼくの取材のやり方は、
まず知らない土地を「ほっつき歩く」ことから始まる。
神戸は初めての土地ではないが、
阪神淡路大震災に絡んだ取材はしたことがない。
とりたてて人に会うでもなく、
最初は写真を撮りながら、ただぶらぶら歩いている。
無駄なようだが、それでその土地が少しずつ解ってくる。
最初は西神南ニュータウンを歩いた。
山あいの土地を拓いて作った、
一見、近未来的にさえ見える住宅街である。
高層マンションや公団のアパートが林立しており、
人口はそれなりに多いはずだが、
歩いている人が少なく閑散としているのが少々不気味。


ここには
震災で家を失った高齢者が多く暮らしているはずで、
こうした環境は高齢者には辛いだろうなと思う。
阪神淡路大震災では、
復興を急ぐあまり
それまでのコミュニティを解体してしまったことが、
反省点として挙げられているようだ。



帰りに新長田をまわったら、
駅前に等身大(?)の鉄人28号がいた。
なぜ鉄人なのか、ぼくにはよくワカラナイ。
商店街は「三国志」で町おこしを図っているらしく、
横山光輝つながりなのか?
(横山光輝は神戸市の出身である。)
それにしても、
鉄腕アトムならともかく、
鉄人28号がいまの若い世代に通じるのだろうか?

雨が降り出したので、
散策は途中で打ち切ってホテルにチェックイン。
ネットで「17年後の大震災」に関わる情報を調べる。
夕食は長田に取って返して、
地下鉄駅近くの居酒屋「吟醸」で。
話には聞いていたが日本酒の揃えがよく、
「松の司」(滋賀)など一銘柄で10種類以上ある。
ぼくはこの蔵の実力を初めて知ることになった。
香りがよく芳醇でありながら、キレがいいのである。
明石の蛸やだし巻き卵などの肴も美味。
いい店である。

なんだか妙に疲れを感じるので、
三宮駅に近いタイ古式マッサージ「タイタイ」へ。
先日、昼食にタイ料理を食べたところ、
店に割引券が置いてあったのが訪ねるきっかけ。
これで東京、大阪、仙台、神戸と
4都市でタイ式マッサージを受けたが、ここが一番巧い。

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