9月に東北管内で放送した「第6仮設住宅の人々」を
全国放送用にリメイクするため先週から東京に来ている。
東京もすっかり秋で、
通勤路の代々木公園では街路樹が次第に色づいてきた。
考えてみれば、
今年は10月の釧路から始まって、
鳴子峡、そして東京と、
紅葉前線(というかどうかは知らないが…)とともに
南下してきた格好である。
明日からは次回作の取材で神戸通いが始まるから、
運が良ければ、
関西の紅葉の盛りにも出会うことができそうだ。
9月13日のブログにも書いたように、
「第6仮設住宅の人々」は
ぼくにとって大変に愛着のある番組である。
正直に云えば、
同時併行で作っていたNHKスペシャル以上に
やりたいようにやったぶんだけ気合いが入っていた。
放送日が東北より2ヶ月後なので
秋の映像をちょっとばかり付け加えはしたが、
9割以上はそのままにして全国放送版を作った。
きょう字幕を入れて、番組が完成した。
音響効果担当のO君が踏ん張ってくれて、
音の面では東北版より1ランク上を行けたと思う。
ナレーションは「である調」で書いた。
ナレーターは俳優の中村秀利さん。
ナレーションは「説明」である以上に
「音響効果」であるべきだとぼくは思っているが、
自分では、今回は合格点を出してもいいように思う。
この番組は
原発事故に追われて
飯舘村から避難してきた人たちの一年を追ったものだ。
放送は終わっても、この人たちの生活は何も変わらない。
そして、「変わらない」という事実が重い。
「変わらない」現実を
どう粘り強く今後も伝え続けていくのか、
テレビ屋として簡単ではない宿題がぼくに残された。
11月11日午前10:05〜 総合テレビにて放送
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