(入院中の著者近影…by漫画カメラ)
今日ようやくICUを卒業して病棟に戻る。
月曜日の朝にはさっさと入院できたところをみると、
やっぱり週末は事務方が不在で対応できなかったに違いない。
病棟に移ると同時に
体に付けられたチューブが何本も抜かれ、
随分、身も心も身軽になった。
夕食からは、
五分粥に、おかずは豆腐などほぼ普段通りのメニューが出た。
マトモな「食べ物」を腹に入れるのは5日ぶりである。
点滴で腸の動きを活発にする薬を入れているので、
一日中、腹がグルグル、ゴロゴロと鳴りっぱなしである。
昨夜からガスも便も出始めた。
ただ、一部をチョン切られた大腸は
すっかり不貞腐れて労働意欲を失っているらしく、
飲んだ水分がそのまま体外に排出されている印象である。
トイレに通う回数ばかり多く、いささかげんなりする。
この病院では、
リハビリのために「ともかく歩け」という方針。
往復200mの廊下を手術翌日には2往復、
翌々日には5往復、
3日目からは10往復以上歩けと指示される。
いくら歩いても歩きすぎることはないというので、
体力に余裕のあるぼくは
手術翌日から日に20往復(=4km)を歩き続けている。
きょうも午前と午後、それぞれ10往復ずつ、
妻と一緒に手をつなぎながら歩いた。
他の入院患者はみんな孤独に黙々と歩いているので、
夫婦で喋りながら、
それも手をつないで歩いているぼくたちは否が応でも目立つ。
廊下ですれ違う看護師さんや患者さんから
「仲がいいね〜」と散々冷やかされる。
ほとんどの人たちは
「亭主のリハビリに協力する献身的な妻」だと思って
ぼくたちを見ていることだろう。
しかし、事実は逆で、
「妻のダイエットに協力する献身的な亭主」がぼくなのだ。
その証拠に、
いつも先に疲れてアゴを出すのは妻の方で、
ぼくが「もうちょっとだ、頑張れ!」と励ましているのである。
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