個人的にはミニバンを乗り継いだ時期があって、その中にハイエース100系のスーパーロングハイルーフキャンパー特装という車種と言うか仕様の車に乗っていたことがある。そのハイエースは3000ccのディーゼルターボエンジンを積んでいて、ボディーの大きさや重量の割には動力性能は不満の無いものだったと記憶している。このハイエースは当時やっていた自転車活動のトランポ兼基地として、そして現地でのキャンプベースとして8ナンバーキャンピングカーを導入したのだが度々の遠征による酷使にも良く耐え走り回ったものだ。
今回ハイエース・レジアスエースがマイナーチェンジされて、その内容を見ていて感じたことを書いてみようと思う。日本では商用車登録というナンバー制度があるので車種体系がこれに沿ったものになっている。俗に言う5ナンバー枠に収まるサイズだと商用車登録では4ナンバーとなり、そのサイズを超えると1ナンバーとなるわけだ。
このハイエース・レジアスエースのシリーズは3ナンバーの車種はあるのだがコミューターまたはワゴンと呼ばれるピープルムーバー的な14人乗りとか10人乗り車種のみの設定だ。
こういった車種体系なので一般の方がハイエースをミニバンとして選択するというのはあまり現実的な選択肢とはなっていないのではないだろうか。こうした現行の200系に対して100系の時代だと3ナンバー5ナンバーの普通のミニバンとしてのモデルがあったので選択することができた。
現在ではこのハイエースを商用車として選択するのは豊富なバリエーションから選ぶことが容易だ。だが一般利用でのミニバンとしては選択肢とはなり得ないラインアップだ。それでもハイエースを選択する人々は自分の利用目的に合った実用車として商用車をベースにカスタマイズというか架装を施して使用するという事になる。
例えば私もやっていた自転車競技で使用するような場合は次のような装備が最低でも欲しいと思うのだ。
1:最低4人は乗れること
運転席、助手席、後部座席で4人がきちんと座れることが必要だ
2:4人分の2泊分の荷物が積める事
個人個人の荷物は必要最小限にすればかなりコンパクトにはなるが4人分ともなればそれなりにかさばる
3:4人分の自転車と必要な装備が積める事
ここが結構問題で積載方法をかなり詰めないと難しい、自転車好きとしては車内に積むことを切に希望、車内にどうしても入らない場合は車外に積むことになる
4:4人が車中泊をできること
ここも大問題なポイントでベッドは専用にしつらえる必要がある、その際にベッド下は収納にするとかコンパクトに片づけられるとか相応の工夫が必要だ
こうした条件を満たしていくと必然的にある形になってくる。こうした需要にこたえるためにキャンピングカーメーカーや室内の架装を専門に行うメーカーが存在している。
内装をこうして仕上げたといってもベースは基本的に商用車なのでどうしようもない部分も残る。こういう理由からベース車の装備がかなり重要になるわけである、基本的な装備は変更できないからだ。例えばエアコンだったり、ダッシュボードの仕上げだったり、そういった本当に基本的な部分だ。
今回マイナーチェンジの内容を見ていてビックリしたのがこういった細かい装備をグレードアップしていることだ。それでは内容を見てみよう。
↑ マイナーチェンジ後のハイエースの驚くべき装備「LEDヘッドランプ」、オプションだがLEDヘッドランプが選択できる、商用車では驚くべき装備なのではないか?、必要性の是非は別としてこうしたことにトライするのは評価できると思う、画像はメーカーサイトより拝借
↑ マイナーチェンジ後のハイエースの驚くべき装備「バックモニター内蔵ルームミラー」、商用車だけにナビの装備はどうなるか分からない中ルームミラーに後方画像を表示するのは合理的な考え方だ、でも分かってはいても実際にやってしまったことは非常に評価できる、画像はメーカーサイトより拝借
↑ マイナーチェンジ後のハイエースの堅実装備「エアコンコントロール部」、ブラインドタッチできるシンプルなエアコンコントロール部、見栄えよりも実を取った結果だ、乗用車もこうなると良いのにと思う、画像はメーカーサイトより拝借
↑ マイナーチェンジ後のハイエースの堅実装備「外気温計」、寒冷地では必須だろうがなぜ今まで装備されなかったのだろうと思う、外気温度計は贅沢装備だというメーカーの解釈だったのだろう、本当に必要なモノは?要件は?と考えれば答えは出てくるはずだと思う、画像はメーカーサイトより拝借
200系ハイエースは登場から10年が経過しているそうだ、そこにマイナーチェンジというのも息の長いお話だしハイエース以外だったらフルモデルチェンジ以上のサイクルだ。さすが世界のハイエースという感じだし、実際にこの車の完成度も非常に高いと思うのだ。
今回のハイエースのマイナーチェンジは車の改良方法の一つの在り方を示していると思う。こうした実際の利用に即した改良もありと思うのだ。
今日はこのへんで
では
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