2014/11/21
このサイオンというブランドは日本で言えば86、IQ、bBのような車を抱えたブランドだ。日本にも入っていない専用車種もあり(例えばtCがそうだ)若年層向けに様々な工夫を凝らした車を提供している。その工夫の凝らし方が非常にアメリカ的で興味深い。車のカスタマイズは大陸別に大きく傾向が異なる、つまり国民性というかユーザーの趣向というかチューニングカーへの考え方の違いが出るのだ。
今回LAショーで発表されたのは「Scion iM Concept」という名前でベースはオーリスとなる。オーリス自体はヨーロッパで発売済みであり、VWゴルフと同じクラスに属するハッチバック車だ。オリジナルのオーリスは比較的端正な外観で万人受けするデザインだと思う。個人的には強烈な特徴が無くそこそこ優等生だが尖がったところが無いという印象の車だ。そんな大人しいオーリスを「Scion iM Concept」は見事にスポコン仕様に仕立て上げている。外観だけ見ればレーシングカーかと思うほどの空力付加物をまとい、それが見事にマッチしていると思う。加えて足回りやブレーキの強化を行っているようだ。個人的にはパワートレインをもっと強力なものを積めば良いのにと思う。それならゴルフGTIとも戦えると思うのだ。
↑ 「Scion iM Concept」フロント画像、パッと見は日産車のようなフロントグリル、巨大なバンパースポイラーが目立つ、下部の開口部が非常に大きい、なぜか両サイドの開口部からはフロントタイヤが見えている、ブレーキ冷却にはダクトよりも効率的かもしれない、フェンダーの張り出しが大きくオリジナルからは全幅が拡張されているように見える、画像はネット上から拝借
↑ 「Scion iM Concept」フロント画像その2、フロント下部両サイドに配置されたライトが点灯すると怪しげな印象を強調する、フロントフェンダーは明らかなオーバーフェンダーとなっていて造形はクラシックなものとなっている、サイドのキャラクターラインは比較的シンプルでオリジナルのオーリスと変わらない、ドアミラーの天地方向が小さくレーシングカーのようだ、フロントに比べてリアフェンダーは自然な感じで膨らんでいる、画像はネット上から拝借
↑ 「Scion iM Concept」リア画像、リアも大変凝った形状となっている、別にミッドシップとかリアエンジンでもないのにやたらと開口部が多いデザイン、下部センターの開口部はそのパターンが面白い形状でそのすぐ横のメッシュとのコントラストがいい感じ、後から見てもオーバーフェンダーの膨らみは自然な感じだ、マフラーはセンターに逆台形で薄い形状、グレーの部分がワイドなデフューザーのイメージだ、画像はネット上から拝借
↑ 「Scion iM Concept」リア画像その2、個人的にはリア下部の両サイドの開口部は無くても良いのではないかと思うちょっと煩い感じだ、リアドアからオーバーフェンダーへ続くラインは自然な感じでシンプル、コンセプトカーだからか非常に車高が低いのが分る日本では車検不合格だろう、画像はネット上から拝借
↑ 「Scion iM Concept」サイド画像、サイドスカートは必要以上に大きくなく好ましい形だ、フロントタイヤとフェンダーの関係を見ても車高が非常に低いのが良く分る、ブレーキは4ポッドのモノブロックのようだ、タイヤホイールはレイズの鍛造アルミに245/35R19となっている、画像はネット上から拝借
北米マーケットではこうした過激な外観を持つ特別仕様車が良く作られる。しかしながらパワートレインがノーマルのものが多く、ルックス重視のマーケットがあるのだろう。もっとも、よりパフォーマンスを求める層はそうしたベース車を元にチューニングしてしまうという面もある。
日本では若年層の車に対する情熱がイマイチ盛り上がらない。自分の若いころの事を思い返すと、車三昧の日々を過ごしていたものだ。だが時代が違う、選択肢が違う、経済状況が違うのだ。日本ではGDPもイマイチなこの時代、盛り上がって行こうというメッセージを発信続けないといけないのは北米マーケットでも同じようだ。
今回はこのへんで
では
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