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一人当たりの消費額が増える条件

前回のエントリ投資は人口の増える国へで 

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 国が成長するかどうかは「個人消費の動向」が最重要ということになります。
そこで個人消費に注目してツリー分析してみると「個人消費=人口×一人当たりの消費額」となります。つまりこの2つが同時に拡大する国が理想的というわけです。

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と書きました。前回は「人口」について注目しましたが、今回はもう一つの因子である「一人当たりの消費額」に注目したいと思います。

それで結論ですが、一人当たりの消費額が増える国の特徴は以下です
  1. 「貧乏」から「普通」になっていく国
  2. 人口構成比で20代~30代が多い国


「貧乏」から「普通」になっていく国

これはQ先生が生前繰り返し述べておられました。人は「貧乏」から「普通」になっていく過程が一番消費意欲が旺盛なのです。

貧乏人が少しばかりお金を手にすると、家、車、子供に教育も!と次々とお金を使っていきます。だから、こういう国民が多いと非常に消費が伸びるのです。

具体的な国でいえば、世界の一人当たりの名目GDP(USドル)ランキングで一人当たりのGDPが5千~1万ドル程度で、登り調子の国にアタリを付けるといいと思います。


ところで所得が「普通」から「裕福」になっていく国はどうなのかと言うと、消費の伸びはゆっくりになります。なぜなら、人は欲しいものを一通り揃えた後は「貯める」という行為に走りがちだからです。先進国は大体これに当たります。



人口構成比で20代~30代が多い国

人は年齢によっても消費意欲を変化させます。20代~40代が最もお金を使い、その後はゆっくりと消費額を減らしていきます。子供が成人した後の50代以降になると、現役時代の5割から7割程度しかお金を使わなくなります。(リタイアメントプランを立てる時も、この点を考慮して必要な資産額を計算します)

なので、今後20代~40代の人口層が多くなっていく国が有望というわけです。具体的にはインドなどが挙げられるでしょう。



翻って日本はどうかと考えますと所得は「裕福」から「普通」になっていく上、少子高齢化が進んでいますので、ダブルで一人当たりの消費額は減る方向です。

というわけで、前回のエントリの結果と合わせると、日本の現状は「人口×一人当たりの消費額」の両方とも減る方向です。なので長期的な投資には向いてないと思います。
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