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隣のトラブル・メーカー


もう1ヶ月ほど前になります。お隣さん...と言っても疎らにしか家が建ってないので、1ブロックほど向こうに住むアメリカ人のモーレン氏。この近辺に住む外国人で、お決まりのフィリピン人妻と暮らすパターンの爺さんです。

近所にいるアメリカ人男性は、他にも何人か知り合いがいます。息子の学校のパパ友(?)とか、プロテスタントの牧師家族。いかにも「ヤンキー」という感じで、馴れ馴れしすぎるぐらいに開けっ広げにフレンドリーな人が多い中で、このモーレン氏は相当な変わり者。

なんでもかんでも気に入らないという性分らしく、高級な宅地なのに浮浪者が住んでるから追い出せとか、更地に生えてる雑草を刈れとか、宅地の管理者や地主と大喧嘩したそうです。二言目には「俺は大金持ちで、他にも土地を持ってるんだ」と怒鳴り散らす。そんなにここに住むのが嫌ならば引っ越せばいいのに。

母国ではよほど恵まれない環境に育ってコンプレックスを溜め込んでいるのか、異常なまでの上から目線。それだけだったら、勝手に喧嘩して恨みを買えばいいけれど、何を思ったか自分の土地でもない場所の枯れ草に、火を付けてまわるようになりました。いくら焚き火が自由なお国柄でも、自宅の庭ならばともかく、他人の土地に放火するのは許されません。

最初は自分の家の隣から始めて、とうとう我が家のすぐ隣で豪快に焚き火。こら〜、洗濯もん干してるのに何すんるんじゃ〜。

しばらく様子を見ていたものの、ある日とうとうキレて、文句を言いに行こうとした私を家内が止めました。「こういう時は、警備員を呼んでちゃんと証人を用意すること。文句は私が言います。」

駆けつけた警備員を従えて、家内は自分より頭一つデカいモーレンの前に立ち塞がりました。さすがTOEFLで満点取る人ですね。立て板に水の如く英語でまくし立てる。私も2階の窓からそれを見ていて、途中で頭に来て一緒に怒鳴ってやろうと思いましたが、警備員に止められてしまいました。それにしてもリアルな英会話で「Son of a bitch」というセリフを聞いたのは初めて。何ちゅう品のない奴っちゃ。

その日を境に放火癖は影を潜め、モーレンの姿を路上で見ることがなくなりました。どうしてんのかな?と思ったら、体を壊して入院してるらしい。家内によると、蟻塚を燃やしたから、地元の精霊の罸が当たったんだそうです。やっぱり新規移住者は、現地の住民の恨みを買ってはいけないという教訓なのでしょうか。


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