預金すると手数料?(1)
前回、今更聞けない普通預金の利息ということで本当に軽く、普通預金の利息について説明しました。(前回のブログ)そして普通預金の利息では雀の涙ならず、アリの涙程度しか利息が入らないということも書きました。
今回は今後、預金をしているだけで手数料を取られるようになるかもしれないという話です。
大手法人顧客より預金手数料徴収
今年の1月にクレディ・スイスというスイスの銀行が大手の法人顧客から預金手数料を徴収する、という発表がありました。(REUTERSの記事)
スイス国立銀行(ニュース記事ではスイス中銀と記載)が中央銀行預金金利をマイナスにしたことから、大手法人顧客より預金手数料を徴収することを決めた、とのこと。
中銀がマイナス金利にすると、なぜ手数料が取られるのか
銀行は中央銀行にお金を預けています。この中央銀行へ預金をするとマイナス金利だと手数料が発生するので、民間銀行はその損失分をどこかで回収しなければなりません。
じゃあ中銀に預けなければいいじゃん。
その通りです。しかし一定のキャッシュを保有していなければ銀行は事業を行えません。ですので民間銀行より信頼性の高い中央銀行には、ある程度預けないといけないのです。
では民間銀行はどう損失を減らしていくのか。マイナス金利になると、中銀への預金を減らし、企業や個人への貸出へ向けるのです。
しかし今回は預金手数料を徴収することが決定した。これは企業や個人の資金需要(借入需要)が少ないからと考えられます。
今回はスイスの事例を簡単に説明しました。
記事にはスイス中銀が政策金利を-0.75%に引き下げとありますが、現在は-1.25%まで下がっています。スウェーデンも2月から引き下げ、現在は-0.35%。日本は0.1%とマイナスではないですが、世界的にみて低い金利となっています。
ちなみにアメリカの政策金利は0.25%。日本より高いですが、JPモルガン、シティグループ等がクレディ・スイスのように預金手数料を徴収することも話し合われているようです。
次は、ほんの少しだけ突っ込んで、個人も預金手数料をとられる様になるのか考えてみたいと思います。
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