ご存知の通りTDI排ガススキャンダルの件で、どうも勢力図が変わりそうに思います。
そんな矢先、メルセデスベンツ擁するダイムラーが大型トラックで半自動運転の公道試験(@アウトバーン)をしたそうで。
これ、まずは高速道路オンリーで半自動運転という機能かららしいですね。
乗用車(ベンツ)でいうところの、ステアリングアシスト付ディストロニックプラスとアクティブレーンキーピングアシストと言ったところでしょうか。
http://audi-importcar.blogspot.jp/2015/09/cla2016.html
これに加えて、危険が迫るとドライバーに自ら運転するように警告が発せされ、それでもドライバーが従わない場合には自動停止する場合もあるんだとか。
それがどういうシーンかと言えば、主に寝落ち(ry
ドイツ語なんでちょっとよく分かりませんが、以下のように今後段階的に本格的な自動運転に向けて進めていくと言うことなんでしょう。
おろらく、現時点では3段階目(Stuff 3)の辺りかと思われます。
このように、メルセデス・ベンツやAMG、マイバッハという乗用車部門で、高級車から高性能スポーツカー、さらにはコンパクトカーから商用車(バン)に至るまですべてを擁するダイムラー。
これらの運転支援システムや自動運転化に関する取り組みを多種多様な自動車で展開できるのが強みですし、すごさでもあるわけで。
私が、ダイムラーこそが世界一の自動車メーカー(販売台数とかそういう意味じゃなくて)と思っている主な理由の一つでもあります。
で、冒頭でも触れた、自動運転と言えばアウディ。
すっかりTDIスキャンダルにまみれて、それどころではなくなっている感があります。
これまで順調にそちらの開発に投資できていたアウディですが、今後はそうもいかなくなる可能性が高そうですね。
そうなるとダイムラーの独壇場かなと思いきや、他にも虎視眈々とその座を狙っているのもいるわけで。
パッと思いついたのが、Delphi。
今年の春先に5,470kmを9日間かけて、ほぼすべて自動運転で全米を横断したシステムを作ったアメリカのサプライヤーですね。
http://audi-importcar.blogspot.jp/2015/04/delphisq5-5470km.html
これをQ5という国さえも違うメーカーのものでシステムを構築しちゃうんだから、すごいとしかいいようがないです。
さらにこの分野に進出しようとしている、GoogleやAppleの存在も侮れません。
どちらかというと彼らはメーカーと言うよりも、ビッグサプライヤーのような存在を狙っているように思うのですが、いずれにせよ自動運転に触手を伸ばすことは彼らの大きな目標であることに間違いはないでしょう。
これは私の憶測ですが(と言いつつ何かで見たけど)、彼らが開発した自動運転車輌が都市を駆け巡ることにより、その車輌そのものを情報インフラとして活用するってのが一番の目的なんでしょうね。
道路交通状況から始まり、どのお店で買い物して何時間滞在したとかいうビッグデータの収集、さらにカメラで画像を取得すれば常に最新のストリートビューが取り込めるとか、ありとあらゆる情報インフラに活用できるわけで。
自動運転車輌の開発に初期投資こそかなりかかるとしても、今後そのような運用をすれば、(言い方は悪いですが)ユーザーの所有物に情報インフラを寄生させることができるわけで。
そんなこんな考えていますが、これ、すべて海外のメーカー・サプライヤー・IT企業の話です。
翻って、日本は??
完全に蚊帳の外ですね。
こういう、分野の垣根を越えてトータルコーディネートが必要な取り組みって、日本企業は大の苦手でしょうからね。
やれ機密情報だの、やれNDAだの、やれ稟議だの、やれ根回しだの。。
なんか私の普段の愚痴みたくなってますが(苦笑)、どこの企業でも大なり小なりこういう傾向はあるんじゃないでしょうか。
まして、大企業である自動車メーカーなんてなおさらです。
特に、情報を表に出そうとしない姿勢が、こういうトータルコーディネートが必要な場面で一番ボトルネックになると思われます。
インダストリー4.0のような、IoTを用いてデジタルの最大の利点であるリアルタイムで情報共有するような取り組みが遅れているのも、これがためらしいですし。
面白いですよね、情報流出とかハッキング対策が遅れている感が強い日本なのに、情報を出し渋ってインダストリー4.0のような仕組みに取り組めていないなんて。
それってただの情弱なだけじゃ(ry
ちなみに海外では製造業に止まらず、インダストリー4.0のような仕組みを政府や行政といったレベルで行い、社会インフラも含めてデジタル&リアルタイム化が加速する方向にあるみたいですよ。
日本、大丈夫でしょうか?
GDP600兆円目指すなら、岩盤規制の撤廃とこの辺の構築が不可欠かと思いますが。。
厳しそう。
話がそれましたが、この辺で。
んでは!
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