従弟のラルフは、ネグロス島生まれで30歳になるかどうかの青年。筋トレ大好きで、結構ガタイが良く、なぜかスキンヘッド。ちょっと見は強面ですが、話をすると実に優しい。半年ほど前に、中国系メスティーソの可愛い奥さんと一緒になったばかりの新婚さんです。クリスマス休暇を利用して、故郷のネグロスに帰省しました。
もう今晩のフライトで、マニラに帰るという日に、奥さんと共に我が家で夕食。食後の雑談で出たのが、カード・ディラーの話でした。最近好景気に沸くフィリピン。特に首都マニラでは臨海部の再開発が盛んで、巨大ショッピングモールの「モール・オブ・アジア」を中心に、たくさんのホテルやカジノがオープン。
ラルフが、3年前からカード・ディーラーとして勤め始めたホテルもその一つで「ソレア・リゾート&カジノ」。今年、日本からのお客さんをマニラに迎えに行った時、前を通りました。デカくて豪華なホテル。一番安い部屋でも一泊2万円はする。最高級のスイートになると、軽く10万円超え。
興味津々でラルフにいろいろ訊いてみると、やっぱり外国人客が多い。特に中国人、韓国人、日本人。バカラ担当のラルフ。彼が担当したある日本人客は、最初の3分で190万ペソ(約410万円)負けたとか。すぐに追加で250万ペソ(約520万円)をチップに替えて、結局15分で全部パー。総額440万ペソって、ちょうど今住んでる自宅の地代と工費を合わせた金額ですよ。
爆買いで有名な中国人はもっとすごくて、一晩に数千万円単位で負けるそうです。勝って帰る客など滅多にいないし、一度勝っても、二度三度と戻ってきて結局大負けする人ばかり。カジノに寄付してるようなもんですね。日本でも公営カジノを開設しようという計画がありますが、こんなに効率のいい集金システムだったら、国家で独占するのも分かります。
一瞬でとんでもない大金を失うのですから、ぶっちギレてしまう客もいる。ラルフの同僚は灰皿をぶつけられたそうです。しかし罰金もすごくて、その客はぶつけた相手のディーラーに5万ペソ(約12万円)を支払い。ラルフが「僕もぶつけてほしかった。」と笑ってました。
ラルフも赤い制服着て仕事してるそうです
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