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1週間ほど前から、意外な成り行きでフィリピンの学生さんに日本語を教え始めました。日本では教員免許があったわけでもなく、日本語検定を受けたこともありません。でもとりあえずやってみたら、思ったよりも楽しい時間を過ごせました。

事の発端は、隣街のバコロドを拠点に活動している、日本の環境NGOマネージャーのYさんとの雑談。移住してもう2年半経ち、そろそろ生活も安定してきて暇な時間が増えそうなので、地元の役に立って自分の人生も充実させるために、フィリピンの学生さんに日本語を教えるというのはどうでしょう?と尋ねてみました。

実はこれ、その場の思いつきでもなくて、移住前から家内と話していたことです。その時は教師役は私ではなく家内でした。家内は私と結婚して日本に来るまで、日本語は全く話せませんでした。そこから数年で敬語までマスターしてしまった学習能力と経験を、そのまま埋もれさせるのは勿体無い。

ところが家内が先に仕事を見つけてしまい、最近はけっこう多忙な毎日。食事の支度はしているというものの、どちらかというと自由な時間が多いのは私の方です。そういう経緯があって、Yさんとの話になりました。

割と軽いノリだったのですが、それを聞いた行動力抜群のYさん、あっとう間に日本語を勉強したいという学生さんを紹介してくれました。それが地元のラ・サール大学で生物学を専攻し、修士課程にいるキムという女の子。半分学生で半分先生なんだそうです。そしてつい先日、JICAの支援で日本への研修旅行に行ってきたところ。今、日本に熱中していて日本語学習意欲満々。

思ったより随分早い進展だったので、慌てて色々調べてみました。やっぱり教科書は必要だろうと、家内の使っていたものを探したところ「みんなの日本語」という本が。ところがなぜか「初級2」からしかない。内容は良さそうなので、Yさんの一時帰国に便乗して「初級1」を持って帰っていただきました。


しかしよく考えてみると、この教科書のベースは「直接法」つまり、他の言語を媒介せず日本語で日本語を教えるスタイル。日本国内では、生徒の国籍や言語がバラバラであることが多いため、翻訳法よりも直接法が一般的なんだそうですね。早い話が、日本語の全くの初心者に教えたいけれど、アルファベットも発音記号も併記していない。さてどうしよう...。ということで、次回投稿に続きます。


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