人工知能が書いた小説が文学賞で選考を通過したとのこと!
人工知能が小説執筆 文学賞で選考通過(NHK)
「星新一賞」にショートショートを4作品応募したところ、受賞はならずも一次選考を通過した作品があったようです。
星新一といえば、ショートショートの超有名作家です。最後にちょっとドキッとさせられるのが特徴ですね。自分も小学生のころによく読みました。
作家ですのよ
この小説執筆をする人工知能を開発しているプロジェクトは「作家ですのよ」です。このプロジェクトが立ち上がったのは2012年です。「作家ですのよ」は星新一の作品の文章の長さや、ストーリーの構造などの特徴を人工知能で解析して、新しい作品をつくりだしています。
人工知能でクリエイティブな作品をつくるという動きは音楽や絵などでもあります。「作家ですのよ」が小説をつくることにしたのは、小説には多様な思考が必要だからのようです。音楽や絵だと、適当に音や色を配置しただけで「新しい」と評価されかねません。俳句や和歌では文字数の制限があるため、自由度が低くなります。小説の場合は、文字数や物語の設定などでかなり自由度があり、難しくなります。
今回、星新一賞に応募した作品も人工知能が貢献した割合としては2割程度とのことです。
かなりレベルが高い文章力
人工知能が星新一作品を分析して書いた小説は数か月前にも話題になっていました。
読売新聞に掲載されていた人工知能が執筆したショートショート |
どうでしょうか?かなりまともな文章になっています。星新一さんの作品を読んだことがある方は「確かに星新一っぽいなぁ」と感じると思います。
「作家ですのよ」のHPでは、実際に応募された作品を読むことができます。2作品掲載されていて、どちらも読んでみました。個人的には「コンピュータが小説を書く日」という作品が好きでした。ショートショートなんでスルッと読めてしまうので、みなさんも一度読んでみてください。
SF的なことが現実になり、しかもSF作品を書いているなんて!
進む人工知能の開発
世界中で人工知能の研究が進んでいます。現段階では特定の分野に特化した人工知能が開発されていますね。先日は アルファベット傘下のディープマインドが開発した「アルファ碁」が世界トップレベルの棋士に勝ち越したことが話題になりました。すでにチェスや将棋では人間を上回る能力を人工知能は示していました。しかし囲碁は選択肢が多く、トップレベルの棋士に勝つには時間がかかると言われていたのです。
囲碁界では、この敗北に今まで当たり前だった勝負の運び方を見つめ直す機会になった、とポジティブな意見も多いようです。
韓国はこれを受けてAIへの投資を加速させるみたいです。
「アルファ碁ショック」で韓国がAI研究前倒し、5年間で1兆ウォン投資(ニュースイッチ)
今回、紹介した小説を書く人工知能はまだまだこれからといった感じですが、人間が見落としていたポイントを気付かさせてくれる人工知能の発展にこれからも期待したいですね。
もう少し暇つぶし…
自分はヒップホップが好きなんで、ラップの 詞を書く人工知能とか出てきたら面白いなぁと思います。ラップは韻やダブルミーニングなど言葉遊びが多いので人工知能がどういう詞を書くのか興味がありますね。
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