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ネルジー・スペシャル

相変わらず肉類がまったく食べられない、我が家のメイドのネルジー。先代二人のメイドさんに比べて、仕事ではまったく見劣りしない...どころか掃除・洗濯・庭の手入れ、何をやらせても失敗はないし、日本人の私が見ても隅々まで手抜きをしない徹底ぶり。唯一残念なのは食事時です。

カトリーナもアミーも我が家で働いていた時は18歳。さすがに食欲は旺盛で、何を作ってもだいたい美味しい美味しいと、残さず完食。時にはお替りもしてました。メイドがあんまり大食らい過ぎるのも問題ですが、日々の料理をしている者にとっては、気持ち良く食べてくれると、相手が誰であっても嬉しいものです。

ところがネルジー、肉がダメなだけでなく大柄な割には小食で、小学校4年生の息子よりも食べる量が少ない。働き者なだけに、これで体が保つんかいなと、心配になってしまいます。フィリピンでは3時のおやつを「ミリエンダ」と称して、結構な量のお菓子や軽食を摂るのが一般的なのに、ネルジーは一切完食なし。コーヒーや紅茶も飲まない。

こういう状態なので、ネルジーが我が家で住み込みを始めてから、毎日の献立がちょっとした悩みの種に。家族とまったく別の料理を用意するのも面倒だし。そこで最近よくやるのは、最初に肉なしで作ってしまい、ネルジーの分だけ皿に分けた後、肉を追加するというやり方。私はこれを「ネルジー・スペシャル」と呼んでいます。

鍋やフライパンを一つ余分に洗う手間が増えますが、それぐらいはネルジーにやってもらうとして、この肉別調理は案外うまくいってます。カレーやシチューなどの煮物も、焼きそばや八宝菜などの炒め物、ほぼ問題なし。ネルジーもこれだと責任を感じるのか、以前よりは多めに食べてくれるようになりました。

ただ、ハンバーグや麻婆豆腐、ロールキャベツといった、肉がないと成り立たないような場合は、もう一品、魚や野菜のメニューを用意しないと仕方ありません。

疲れてる時や時間がない時は、どうしても肉なしでそのまま、ということになりがち。結果としてお好み焼きも豚玉ではなくエビでとか、鶏肉入りのオムライスではなく、カニカマボコ使って天津飯にという具合に、図らずも我が家の食生活は、少しだけヘルシーな方向に寄って来ました。



最近は魚と野菜が主体のおかずが増えました。


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