”太古の昔から続くきらめき 形が変わっても守り続ける この島を離れたあとでも残る このしあわせは光り続ける” 出典:『ニシノウミヒカル』RIO with Shimabeat
以前より、離島在住のまちだ氏がPRしていた「宇久島(うくじま)」。長崎県にある島ですが、長崎出身の私もその島の名前さえ知りませんでした。
「そういえば、ゴールデンウィークに『UKU JAM』ってイベントを開催するって言ってたな。というか長崎出身の自分が知らない島に人がそもそも集まんのか?まぁ暇だし行ってみるか…。」
ということで今回は長崎県五島列島の最北端「宇久島」をめぐってきました!
佐世保港からフェリーに乗って約3時間で宇久平(うくだいら)港へ到着。
宇久島
長崎の五島列島の最北部に位置する島。現在の島民は約2200人。行政区分は佐世保市です。佐世保港からだけでなく博多港からも直通のフェリーが出ています。
壇ノ浦の戦いで敗れた平家盛(たいらのいえもり:平清盛の弟)が逃げのびた場所という言い伝えもあります。
とりあえず、まちだ氏と合流
ツツイ「フェリーで思ったより時間かかったな。パンか何かちょっと食べたいんだけどコンビニどこ?」
まちだ「ないよ。」
ツツイ「…。」
正直なことを言うと、都会に慣れていると少し不便です。港の近くにはスーパー、銀行、ホテル、行政センター、学校などはちゃんとあります。
ツツイ「スーパーはいくつかあるし、思ったより家も多いな。」
まちだ「ここらへんが、宇久の都会だね。」
せっかく来たので島全体を案内してもらいました。
多く残る大自然
自分が島を周った感じだと宇久平港付近の島の3分の1が生活エリア。残る3分の2は自然が広がっています。とりあえず、この大自然を見てください!
島全体がパワースポットのよう。何より印象的だったのは海です。まさにコバルトブルー。めちゃくちゃキレイでした。
海辺の岩場をどんどん降りていく、まちだ氏です。
まちだ「ツツイ。全然、海の近くに来ていいんだよ。」
ツツイ「いや、まっちーの軽い身のこなしについていけないだけ…。」
歴史もある宇久島
ここが平家盛が宇久島に流れ着いたところのようです。
今回は2か所の神社を見ました。宇久島には他にも多くの神社があるようです。
この石塁は、城ヶ岳(しろがだけ)展望所まで行くと見ることができます。コケがむし、草木が生い茂っている様子は、まるでジブリの世界に紛れ込んだような気がします。
石塁の中には仏様が置いてあります。石塁の形は蝸牛型で、朝鮮半島に多く見られる形とのことです。長崎では珍しい形のようです。
ちなみに城ヶ岳頂上は宇久島で1番高いところです。標高は258m。島を一望することができます。さきほど紹介した宇久島に流れ着いた平家盛が拠点した場所と言われています。
UKU JAM 2016
さて今回の1番の目的である『UKU JAM 2016 宇久島音楽祭』を見てきました!今年は4月30日に大浜海水浴場で開催されました。このイベントはいわゆる街おこしの一環で、宇久島地域おこし協力隊やUKU JAM実行委員会が中心となって開催されています。(今回、案内をしてくれたまちだ氏は実行委員会のメンバーです。)
ツツイ「UKU JAMはクラウドファンディングで支援を募ってたよね?」
まちだ「初回のイベントだし、なかなか資金調達は難しいところがあってね。それで一部をクラウドファンディングで支援してもらうことになったんだよ。」
ツツイ「一発目だし、認知度も低い島だから、どの程度集客できるか全然予想つかないね。」
まちだ「できれば、たくさんの人が来てくれると嬉しいんだけどね。」
なんて話をしていましたが、オープニングからけっこう人が来ている!
今後の開催の参考にするためか、入り口で島内、島外どちらからの来場者かアンケートをとっていました。そしてこんなパンフレットも配っていました。
ツツイ「イベント名に『宇久島音楽祭』って付けたところは島のお年寄りにもわかりやすくて良かったかもね!」
まちだ「やっぱり島の人にも一体となって参加してほしかったからね!名前はこだわったところの1つだよ。」
今回の会場の大浜海水浴場は、たぶん島で1番海がキレイなところだと思います。
砂が白い。夏にまた来たい。泳いでみたい。
さて、UKU JAMは盛り上がり続けています!
最終的には来場者が約500人だったそうです!
これはイベント開催中にアーティストのMAOBABさんが製作したものです。
これはエンディングの様子です。来場者が前の方につめかけて大盛り上がり!
このエンディングで歌われていたのが「ニシノウミヒカル」という曲。今回のUKU JAMにも参加されたRIOさんが宇久島を想って作った1曲です。エンディングでは、宇久島出身のレゲエシンガーである夏木アルバさんと一緒に歌っていました。
実はUKU JAMのようなイベントを昨年も企画していたそうですが、天候の影響で中止になったようです。「ニシノウミヒカル」は、昨年のイベントに合わせてつくられた曲とのこと。しかし、この曲は名曲です!間違いなく宇久島アンセムになるでしょう。
(上の動画は昨年つくった際のショートバージョン。現在発売されている「ニシノウミヒカル」はShimabeatと一緒にレコーディングしており、動画とはオケが変わっています。)
BBQ!!
初回とは思えない盛り上がりで、閉会したUKU JAMでした。その後は同じ会場でBBQも行われました。宇久島に住んでいない方もBBQまで参加している方がけっこういました!この時に宇久島の若い人に島の現状を少しだけ聞いてみました。
ー宇久島は人口減少が大きい島です。やはり若い人は島を出ていってしまうんですか?
若い人だけでなく、お年寄りも出ていかれる方がいます。面倒を見てもらえる人がいないなどの理由で、島を出た親族についていくことが多いですね。
ー逆に、もどってくる人はいるんですか?
大学がないので若い人は一度は島を出て、その後戻ってくる人もいます。しかし仕事は少ないので、そういう人は多いとは言えませんね。
ー仕事はどういったものがあるのですか?
島の人だと親族の仕事を継いだりですかね。漁業や農業ではそういったことがあると思います。あとお年寄りが多いので、介護関連だと割と仕事が見つけやすいです。
ツツイ「まっちー。やっぱり島の現状はなかなか厳しいみたいやね…。」
まちだ「まず宇久島そのものを知ってもらう必要があるね。」
ツツイ「自分もそうだったけど、いわゆる本土の長崎の人は宇久島の名前も知らんもんな。特に若い人。」
まちだ「『五島』というので一括りにされがちだからね。UKU JAMみたいなイベントをきっかけに、名前を知ってもらって、1度は足を運んでもらって魅力を感じてほしいね。」
ツツイ「過疎地域では移住サポートをやっているところが多いけど、宇久島はどうなの?」
まちだ「宇久島は佐世保市だから、佐世保市役所で移住サポートはやっているよ。」
そんな話をしていると、あっという間にBBQも終わりの時間に…
(動画の音声が少し大きいかもしれません…)
またまた「ニシノウミヒカル」。参加者みんなで大合唱です!
UKU JAMは来年、もっといいイベントになるな。そんな予感がしました。
”おかえり おかえり この海が待ってるよ 来年もここで会おう 海風の島で” 出典:『ニシノウミヒカル』RIO with Shimabeat
小さな島の魔法
夏はキレイな海で泳いだり、釣りをしたりと非常に楽しめそうな島でした。またレンタカーやレンタサイクルで島を探索するのもいいと思います。
宇久島は海、山、歴史だけではありません。港の近くにはテニスコートがあります。またゴルフコースもあり、利用料が何と無料(!)だそうです。
都会で疲れた人は、ちょっと羽を伸ばしにぜひ宇久島へ行ってみてください。
UKU JAMも来年また開催予定みたいです!
島のみなさん、来年も海風の島で会いましょう!ぜひ「おかえり」と言ってやってください。
[撮影:筒井 誠]
今回ぶらりしたところ
・宇久島
関連HP
・宇久町観光協会
・宇久島地域おこし協力隊
・宇久シーパークホテル
・UKU JAM2016
・マグラ(4コマ漫画で 宇久島の生活を紹介しているブログ)
・させぼ暮らし(宇久島以外へも佐世保移住のための情報サイト)
・佐世保市役所
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