毎年のように書いておりますが、今日ハロウィンは、万聖節(諸聖人の日)の前夜祭。11月1日の万聖節とは、元来カトリックの祭日で、すべての聖人と殉教者のために祈る日。さらに翌日11月2日は、万霊節(死者の日)。文字通り、死者を悼む日になります。
フィリピンでは、この万聖節前後に、死者の魂が家族の元に帰ると信じられていて、日本のお盆とまったく同じ意味合い。明日は、みんなでお墓参りをして、墓前で食事をしたり、亡き人たちの思い出を語りあったり。さすがのフィリピンでも、この時期だけはカラオケやディスコの騒音は鳴りを潜めます。
ところが、ここ最近の日本では、死者を悼むべきこの夜が、仮装して馬鹿騒ぎをするお祭りとして、定着してしまいました。私は、あまり行儀が良くないとは言え、一応カトリックの信徒で、フィリピンに住む者としては、どうしても違和感が拭えません。
クリスマスも元々の宗教的な意味をほとんど無視して、ただのお祭りにしてしまい、しかも若い男女がデートをする日にしてしまう日本人。それでもクリスマスは、救い主の誕生日。意味は理解しないくても、一緒にお祝いするならまぁいいか、とも思えますが、万聖節の場合は、そういう割切りもちょっと難しい。
もちろん、フィリピンでもハロウィンは、子供が仮装して近所の家を回り、キャンディやお菓子を貰うという行事はします。私たちの住む宅地内でも、一昨日の土曜日の夕刻に「トリック・オア・トリート」が催され、何十人もの子供たちが仮装で集合。私の息子も参加しました。でも飽くまで子供が主体。大人が深夜まで飲んで騒ぐことは、ありません。
10月31日と11月1日は、フィリピンの国民の祝日で、学校もオフィスもお休み。我が家では、例年と同じく家内が花やロウソクで祭壇を飾りました。明日は、一族総出で、義母と叔父が眠る墓地へお参りに行きます。これが本来の万聖節なんですけどね...。
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