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先日4月1日、義妹ジーナの実家、モランテ一家のファミリービジネスとして、コインランドリーの店「イー・ウォッシュ(e-Wash)」が、ここネグロス島シライ市内にオープンしました。中心になっているのはジーナの弟のジュンジュン。彼は以前、私が5年前まで所属していた、日本の大手家電メーカーのフィリピン法人勤務の営業社員でした。その後韓国系の同業他社に転職。新車を買ったり自宅を新築したりと、そこそこ羽振りのいい暮らしをしています。

そのジュンジュンが、お父さんたちと始めたコインランドリー。最近はフィリピンでも、この手の店が増えているようです。洗濯サービスの商売は昔からありました。しかし、全自動洗濯機・乾燥機をずらりと並べた清潔で広い店は、シライでは初めて見るスタイル。お客さんが安価にセルフサービスで洗濯ができるのが、フィリピンでは目新しいのでしょう。



もちろん追加料金を払えば、洗濯物を置いておくだけで、きれいにたたむところまでのサービスもあります。イー・ウォッシュの料金表を見ると、8キロ分の洗濯が55ペソ(約120円)、乾燥込みで70ペソ(約154円)。ここまではセルフです。たたみまで含めると料金体系が変わり、最低5キロからで、1キロ当たり30ペソ(約66円)。8キロだと240ペソ(約530円)になります。


さて、面白いと思うのは、フィリピンでお店やレストランを新規開店する場合、準備万端整えて、一気に開店...としないのが当たり前なところ。イー・ウォッシュも、4月1日の1か月前に、ソフト・オープンと称して開店。これは、店の内装や設備がまだ完成してない状態で、取り敢えず商売を始めてしまうこと。

レストランなら、まだメニューは限定的だったりするし、お店ならば、一部の棚にしか商品が並んでいなかったり。もっと大きな規模のショッピングモールでも、半分もテナントが埋まっていないのに、オープンしたりします。日本でもたまに、プレ・オープンとかソフト・オープンは聞きますが、フィリピンの場合は、商売規模の大小に関係なく、だいたいどんなお店でも、このスタイルを取っている印象があります。

日本のソフト・オープンと違って、店によっては工事の途中で、大工さんが作業中だったりするケースも。まだ奥さんが化粧してる最中に、ホームパーティの招待客に入ってもらったみたいな感じ。物事をきっちり進めたい人ならば、ちょっと考えられないかも知れません。

悪く言うと中途半端。でも、フィリピン流の中途半端は、ひょっとするとリスクを回避するには、いい方法なのかも知れません。日本的完全主義な思考法だと、ビジネスに限らず、何でも準備が完璧と思えないと、何も始められない。そうしているうちに、好機を逃してしまう。

以前にも書いたように大抵の事柄において、6割の準備ができればやってみるべし、が私の考え方。ある程度やってみなければ、何を改善したらいいのかも分からないし、タイミングを逸してしまえば、元も子もない。それを一番端的に実践したのが、フィリピンへの移住でした。

さて、あまり知られないうちに、ひっそりとソフト・オープンした、イー・ウォッシュ。ところがグランド・オープンとなると、告知もしっかり。何と当日の朝8時からは、シライ市警の協力を得て、パトカーやバイク先導のパレードが行われました。当然、ドラムを打ち鳴らしながらの本格的なもの。お祭り好きのフィリピン人気質が全開です。


1か月の試行を経て、文字通りの鳴り物入りで始まったビジネス。私が出資したわけではないけれど、やっぱり親戚のビジネスなので、商売繁盛を祈りたいですね。


神父さまの祝福もあります。



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