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気が付いたら、もう7月になっちゃいました。2017年も半分終わり。早いなぁ。

加齢と共に、月日の経過が早く感じるのは仕方ないようです。それにしてもフィリピンに移住してからは、その感覚に加速装置がセットされたようで、もう毎日がぶっ飛ぶよう。加齢だけでなく、楽しい時間が早く過ぎるのが一緒になったんでしょうか。もちろん楽しくない日もありますが、日本で会社勤めの頃に時折あった、どん底の気持ちが一切なくなったのが大きいと思います。

今日はフィリピンでの敬称について。
英語で喋っている時に用いる敬称は、Mr. Miss Mrs. Ms. (最近は体と心の性別が一致しない人のために、Mx. というのがあるそうです)が基本。でも移住してからは、仕事をしているわけではないし、日常生活ではまず使うことがありません。

Sir や Ma'am は、客としてお店やレストランに行った時に、相手から言われるばかり。しかも英語が母国語の人には、Ma'am は、日本語の「オバちゃん」みたいな、年齢を揶揄するニュアンスを感じる場合もあるそうで、うっかりとは使えない。

だからと言って、フィリピン人が会話の時に、立場や年齢に無頓着かというと、そんなことはない。日本人ほど神経質ではないにしても、呼び方にはそれなりの配慮があります。身近なところでは、我が家のメイドさん、ネルジーは、家内のことを「ター」Ta、と呼びます。これは伯母・叔母の敬称 ティタ Tita の短縮形で、親戚以外の年上の女性一般に対しも使用可。因みに私は ティト Tito(伯父・叔父)ではなく、なぜか サー Sir と呼ばれてます。

他には、クヤ Kuya 兄貴、アテ Ate 姉貴。血の繋がった兄弟姉妹でも使われるし、そうでなくても、親子ほどではない年齢差の人の呼称に用います。私の息子からすると、ネルジーはアテ・ネルジー。家内の従兄弟姉妹からの、私の呼び名が、クヤ・フランシス。(日本の本名は発音しにくいし、カトリック信徒で、洗礼名がフランシスコだから)

面白いのは、見ず知らずの男性に声をかけるのに、ボス Boss が、よく使われること。店の呼び込みに「そこの社長!」と言ってるようなものでしょうか。ボスの場合は、そんなに下世話でもないようで、もう少し普通の感じ。そして飲食店などで、ウェイトレスに声をかけるのは、必ず ミス Miss。年齢も未婚・既婚も関係ないようです。

とまぁ、思ったよりも細かく、相手の立場や年齢、加えて性別などで、呼び分けをしているフィリピン社会。ところが、日系の企業や、日本人が経営するオフィスや店舗、日本のNGOなどで、意外と重宝されているのが、さん付け。

まず、日本人のマネージャーが部下を呼ぶ時、呼び捨てには抵抗があるけど、細かい呼び分けも面倒、となって日本流の、さん付けを始めるんでしょう。使ってみると、トップから下っ端までオールマイティだし、男女も関係ありません。「これは便利」と、なるんだろうと思います。フィリピンだけでなく、他の東南アジア諸国やヨーロッパ、アメリカなど、私が出張したことのある日本企業の海外オフィスでは、これで呼び合っている所が多かった。

そう言えば、家内と付き合っていた頃、「ジョイさん」(ジョイは家内の名前)と呼んだら、なぜか家内も、家内の家族も大笑いしてました。これは、さん付けが可笑しいのではなく、私が思いっきり関西弁のアクセントで発音したからでした。


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