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レイテ島での地震被害
出典:ABS-CBN News

最近、本当に多いんですよ、フィリピンでの地震。
昨日(2017年7月6日)の午後4時、フィリピン中部ビサヤ地方、レイテ島付近を震源とする、マグニチュード6.5の地震が発生しました。最大震度は5。この投稿を書いている7月7日の午前中時点で、確認された死者は2名。100名を超える負傷者が病院に搬送されたとのことです。

今年の2月にも、南部ミンダナオ島のスリガオで、死者6名を出す地震があったばかり。地震大国と呼ぶべき日本に比べると、その頻度や強さは大したことないレベルなんでしょうけど、元来、地震に慣れていないフィリピンの人々。建築物の脆弱性もあって、震度4〜5程度の揺れでも、たちまちパニックが起こってしまいます。

私たちの住むネグロス島のシライ市は、震源地のレイテ島から西に約200kmの距離。2012年に起こったネグロス沖地震(地滑りなどで死者40名以上)や、2013年のボホール島の地震(隣島セブも含め、約200名の死者)、それに上記のスリガオの地震の震源を地図にプロットしてみると、思ったより狭い地域に集中しているのが分かります。ざっくり言うと、東京〜大阪間400kmに収まるぐらいの広さ。


専門家ではない私には、詳しいことは分からないにしても、このビサヤ地方の地底や海底で、何事かが起こっているのかと心配になってきます。

地震発生の時刻には、私はシライ市内の自宅2階でパソコン作業中で。最初はめまいかと思ったほど、周期の長い僅かな揺れ。震度1程度だったでしょうか。階下にいたメイドのネルジーに、今の揺れに気がついた?と尋ねたら、やっぱり地震。大阪に暮らしていた頃の経験からすると、長野ぐらいの距離で、そこそこ大きな地震があった時のような揺れ方でした。

日本と違って、すぐに地震速報がテレビやネットで発表されるわけではなく、かなりな規模の地震でも、第一報が伝わるまでは時間がかかります。マニラ首都圏からも距離がある場合は、特にそうなる傾向。

この時間には、息子はまだ小学校。いつものようにネルジーがお迎えに行くと、先生の指示で、生徒全員が校舎の外に避難していました。やっぱり建物の倒壊を心配したんでしょうね。この程度の揺れで、何て大げさなとも思う反面、こちらの人たちの建築物への信頼の低さを考えると、そういう反応も仕方がないのかも知れません。

いつもより30分ほど遅く帰宅した息子から、地震発生時の状況を聞きました。揺れの後しばらく全校生徒は、校庭で待機。用務員の人や上級生が手分けして、校舎内のカバンや荷物を持ち出してくれるのを待っていたそうです。

結局、その日の授業はそこで打ち切りになり、翌日の今日は校舎の点検のために臨時休校になりました。フィリピンでも、そこまで神経質になる場合もあるんですね。ちなみに隣接する公立小学校は、通常通りとのこと。

フィリピンでこのような災害があると、いつも思うし、このブログでも繰り返し書いているのは、それを教訓に何らかの対策を打とうという意識が、この国では本当に希薄なこと。毎年あれだけひどい目に合っている、台風や洪水にしたところで、被害を減らすように建築基準を厳しくするでもなく、災害に強い街づくりをしようなんて、掛け声が上がっても、誰も本気で取り組まない。

日本と同じか、ひょっとするとそれ以上に、台風・地震・火山などによる自然災害が頻発するフィリピン。それなのに、社会として災害に慣れているとは、とても言えません。ここでは、ただの居候外国人にすぎない私には、それに口を挟む権利はないけれど、やっぱり何とも言えない無力感を覚えますね。


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