いずれ乗ることになるでしょうから、今のうちから少しずつでも学ばなければならないことが色々とありそうに思います。
そんなわけで、とりあえず思いつく以下の二点について良記事を発見したので、参照しながら学んでみようと思います。
- 電気自動車の環境性能は進化しているのか?
- 多段ギアが不要(むしろ1段で十分)な理由
また、巷で言われている「電気自動車は部品点数が少ないから自動車メーカーは淘汰される」についても、私見ながら書いてみようと思います。
◆電気自動車の環境性能は進化しているのか?
Beste Derさんの投稿 2017年8月26日
記事によれば、環境性能は5年前の2倍になっているとのことです。
とは言っても、よくよく見るとこれは発電ソースに依存している模様です。
具体的には、引用元であるイギリスの発電ソースが太陽光や風力などの自然エネルギーからの発電によるものが増えたことで、kW辺りのCO2排出量が減ったことによるものだそうです。
なので、太陽光での発電量が見込める夏はkW当たりのCO2は低めのようですが、冬場は不足分を補うために火力発電の稼働率が上がるためkW当たりのCO2排出量は高くなってしまいます。
やはり以前から書いてきた通り、CO2排出量は発電ソースに依存するということですね。
もっとも、電気自動車の電費が改善されてくれば、トータルで見たCO2排出量は低減していくんでしょうけど。
その辺りのトータルをどう見るか?ですよね。
ちょっとこの辺は考慮すべき要素が多く、数値として出す場合には複雑な前提や算定式になりそうです。
そうすると、これがまた不正の温床になりそうな気もしなくもなく。
色々なことに対して透明性のみならず明瞭性(分かりやすさ)が求められている今日この頃ですが、それが今後も続いていくのであれば、いずれまた歴史は繰り返すような気がします。
そのとき血祭りにあげられるのは、どのメーカーか?な~んて。
さすがにVWの件で各メーカー学んでいるでしょうから、電気自動車だとしても同じ轍を踏むことはないと思いますが。。
◆多段ギアが不要(むしろ1段で十分)な理由
これ、分かっているようで分かっていなかったというか、分かっていないようで分かっていなかったようです(笑)
そんなわけで、引用元にもあるこの動画を見ると一発で理解できます。
ざっくりまとめさせてもらうと、
- レブリミットが極めて高い(エンジンの6~8千回転程度に対して2万回転までいける)
- トルクが極低回転からしっかり出る
- トルクバンドが極めて広い
エンジンはトルクバンドがある一定範囲に収まり、しかもそこそこ回してから出る特性上、そこを使って走る走り方が最も効率がよくなります。
また、ガッツリ回したとしても6~8千回転程度で頭打ち(レブリミット)となり、しかも高回転域ではトルクが低下してしまう性質を持っているわけで。
それゆえ、比率の異なるギアを多数設けて最適化したトルクなり出力なりをタイヤに伝えるわけですが。
これらエンジンのセオリーと全く異なる、先述のモーターの特性においては多段ギアは不要となります。
つまり、極低回転からトルクが発生してしかもそれが広く、エンジンよりもはるかに多く回る(単位時間当たりの回転数をこなせる)ため、多段ギアが不要となるわけで。
それはつまり、エンジンのある自動車では当たり前に備わっているトランスミッションという装備が、丸ごと要らなくなることを表しています。
となると、巷で言われている「電気自動車は部品点数が少ない」ということは容易に頷けるわけですが。
それが、「自動車メーカーが淘汰される」に本当に繋がっていくのでしょうか?
◆自動車メーカーは電動化で淘汰されるか
巷でよく言われていますね。
正確には、「電動化による部品点数の削減と、自動運転化技術(主にIT)に強いサプライヤーが力をつけて、相対的に自動車メーカーの立場が下がる」ってことと理解していますが。
電気自動車はモーターによる制御なので自動運転化にも向いており、これらが相まって自動車メーカーが相対的に立場が下がり、ひいては淘汰につながる…というロジックなのでしょう。
いきなりですが、個人的にはこれに懐疑的です。
確かに部品点数が減ってそれを作るサプライヤーは打撃を受けるでしょうし、IT系に強いサプライヤーが力をつけていくことは間違いないのでしょうが、それが自動車メーカーにまで及ぶかと言えば、そうはいかないように思います。
というのは、電気自動車で部品点数が減り、自動運転化でIT制御が必要となったとしても、自動車の本質は変わらないからです。
自動車の心臓部であるエンジンとトランスミッションがモーターに置き換わったとしても、車が安全かつ快適に走るために必要な要素ってそれだけじゃないはずです。
車体の素材や強度とその組み合わせ方、旋回時のモーメントなども考慮した重量バランス、足回りのセッティング、ステアリングのフィーリングやレスポンス、衝突時の衝撃の逃がし方などなど、これまでのノウハウが必要とされる要素は多々ありますよね。
なので、これらに対して愚直に取り組んできたカーメーカーは、それほど影響がないどころか、強みを生かして電動化・自動化時代に適応していくものと考えているんですよね。
このため、影響がないとは言えないし安泰ではないのでしょうが、自動車メーカーにそれらノウハウがある限り、とりあえず大丈夫なんじゃないかな~って気がしています。
特に、メルセデスとBMWの(私の中で)世界ナンバーワンなツートップは大丈夫でしょうね。
このツートップは、それぞれが持つ思想に対して愚直に自動車の本質的要素を追求してきており、それは電動化・自動化でも通用するどころか独占し得るものもあるからです。
・・・と。
最後は得意のツートップ上げとなってしまいましたが(笑)
電動化や自動化がデファクトスタンダードとなるのは早くても2025年~2030年頃でしょうから、それまでに動向を見極めておけばいいかなと思います。
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