環境保護団体の背後に何があるのかと思いつつ、なんとなく独自動車メーカーの政治的な力が落ちてきているのかなとも感じるわけですが。
少し前の記事では、そんなディーゼル終わりの始まりを予想し、結果として日本がその捌け口になるのかも?って書きましたね。
ですがこれ、別の見方もできるんですよね。
そんなわけで、ちょっと欧州ディーゼルのアナザーストーリーでも考えてみようと思います。
まずもって、ドイツでのディーゼル締め出しの本質ですが。
環境保護団体の主張によれば、(主に)古いディーゼルの排出ガスに含まれるNOxに起因する二酸化窒素(NO2、…NOxが大気中で光反応する等により生成)による疾患で、尊い命が多数奪われているとのこと。
それはそれで医学的見地から相関性があると理解しますが、もっと突き詰めてみると矛盾が浮かび上がるんですよね。
というのは、これが問題となるのは都市部の局地的な箇所で、それは渋滞によって排気ガスが淀むといった条件で起こるんですよね。
確かに二酸化窒素の発生を防止するのにディーゼル車の乗り入れを禁止するのは一理ありますが、それよりも空気の淀みを解消しなきゃ意味ないんじゃないの?って思うわけです。
だって、ガソリン車だってNOxを排出しますから。
となると、ちょっと極端かも知れませんけど、建物をぶっ壊して道路を作ればいいんですよね。
そうすれば渋滞を緩和できますし、風の通りもよくなって空気の淀みも解消、言わば一石二鳥なわけで。
・・・それは極端な理想論で現実味がないとしても、乗り入れを禁止するのはディーゼル車だけでなくガソリン車もじゃなきゃ、矛盾もいいところです。
ここが、個人的に首をかしげたところです。
あのドイツが、合理性よりも感情面を優先した判断をしてきているな、と。。(まるで某国の原発のように。)
なので、もうそのような場所は公共交通機関のみにするか、EVしか走られなくするとかじゃないと、つじつまが合わない。
そこまでやらなきゃ、環境保護団体の主張と本質的にかみ合わず、大きな矛盾をはらんでいるんですよね。
そういう意味では、イギリスやフランスの方がまだ合理性があります。
まさかドイツが合理性で欧州の他国より劣るとは、これまでの感覚からすると少し考えられません。
そんなこんなで、ここ最近のドイツの環境保護に向けた動きに合理性は無く、単なる「ディーゼル降ろし」にしか見えないんですよね。
裏で糸を引いていそうなのは世界的にドイツ車メーカーの評判を悪化させることで競争力を失わせ、相対的に自国産業を優位にもっていこうという思惑を持つ国々なのかなと思えなくもない今日この頃ですが。
そんなこと考えたってしょーがないしあんまり書きすぎると危なそうだし(笑)、わりかしどーでもいいんですよ。
それよりも、これで欧州ディーゼルが日本で充実すれば、それは願ったり叶ったりなのでは?と思い直したわけで。
というのも、いま販売されているディーゼルって、規制値ではガソリン車とNOx排出量が同じ「ユーロ6」なんですよね。
しかも、ここ最近の悪化したディーゼルへのイメージを払拭するため、RDE規制(実路走行試験による排ガス規制)を先取り適合したものもありますし、以前書いた記事では、実際の走行時のNOxがかなり低いモデル(ガソリン車以下!)もありましたし。
言ってみれば、『真・クリーンディーゼル』といったところなのでしょうが。
欧州で単に世論に押されて売れなくなっただけのディーゼルモデルを、日本で売ってくれたらメーカーも欧州車フリークもディーゼル好きもハッピーになれる気がするんですよね。
というのも、(個人差やモデルの出来による差はあると思いますが)ガソリン車からディーゼルに乗り換えると、もう戻れないって声をよく聞くからです。
かく言う私もそんな一人ですが、これだけトルクフルに走ってくれるのに経済的だし、あまり気を遣わずに走っても低燃費なので地球温暖化防止に貢献しているし、ハイブリッドカーのように製造廃棄過程で実は大きい環境負荷がない車だし。
本質的に見ると、運転者に無理を強いずにエコが自然に成立する、素晴らしいパワートレーンなんですよね。
つまり、ディーゼル車というのは、
- 熱効率が良く燃費が良いため、CO2排出量が少ない。つまり、地球温暖化防止への貢献度が大きい。
- ハイブリッドカーやEVは製造や廃棄過程で実は環境負荷が大きいが(Li-ionの処理が厄介だと想像すると分かりやすいかと)、ディーゼルはそれがない。
- ガソリンエンジンよりもエンジン温度が低く済むので、エンジン本体のみならず補機類や周辺パーツなども傷みが少なく高寿命。この点でも、環境負荷の低減に貢献していると言える。
しかも、先述の通りドライバーが気を使わなくてもそれが成立するという点で、非常によくできたエコカーだとも思います。
ただし、排ガスにはネガがあって、
- 窒素酸化物(NOx)を排出する。
- 粒子状物質(PM、煤のこと)を排出する。
といった点が、あまり環境にはよろしくないところです。
とは言え、これらは技術でカバーが可能です。
先述の通り実走行でも極めて少ないNOx値を出しているモデルも現に出ていますし、PMもフィルター(DPF)や専用エンジンオイルの進化によってかなりの低減が見られています。
むしろ、たったのこれくらいしか環境に対してネガティブな面がないんですよね。
でも、その僅かなウィークポイントを徹底的に叩いてイメージをどんどん悪化させ、論理的思考を麻痺させるような先入観を与えるべくネガキャンを展開する環境保護団体は、病的なだけでなく、背後に利権が絡んでいそうな気がしてなりません。
・・・話がそれましたね。
戻しましょう。
そんなわけで、論理的かつ理知的に考えれば、環境負荷的な面においても極めて合理的な選択肢となるディーゼルエンジン。
これが欧州で不人気になり、日本で遅ればせながら人気が出たとして、その後に世界がふと冷静に立ち戻る機会があったら?
特に昨今のEVバブルの様相は、揺り戻しも大きそうですよね。
ある株式投資家の話しで、一般のニュースがどこもかしこも「買い」と言ったら「売る」というルールだけで儲けているって聞きましたが、それと同じ構造かと。
なんでもそうですが、世間が熱狂して一色に染まっている状況って、揺り戻しも大きく来るもんです。
つまり、EVもある程度までは勢いで発展するんでしょうけど、普及することで様々な問題が顕在化したり、良い面に見慣れたところで悪い面も目に付くようになったり、そもそも熱狂が冷めたりで、いずれ揺り戻しが生ずるでしょう。
そうしたときに、冷静に考えればディーゼルってやっぱいいんじゃね?なんて話しがしれっと出てきそうです。
そうなれば日本は周回遅れどころか、むしろ先見の明があった、理知的な判断をした、ということになるわけです。
(真意・真実は別にして既成事実だけで見れば…、という条件は付きますがw)
そんなこんなで結局のところ、私はこれを機に日本で欧州ディーゼルが質も量も拡充してくれればそれはそれでいいなって思えてきました(チャッカリw
例えば、次期3シリーズの320d xDriveとかM340dとか、4シリーズグランクーペの430d xDriveとか、CクラスFLのディーゼル・プラグインハイブリッドとか、そんなのがもっともっと充実してくれるといいな~って思っているんですよね。
これが、目先期待していることです。
さらにその先、少し先の未来に想像するのは、全固体電池を使ったディーゼル・プラグインハイブリッドですかね。
全固体電池によって実用航続距離が70~100kmのプラグインハイブリッドに、さらに進化したディーゼルエンジンを組み合わせ、回生ブレーキもさらに性能が向上して充電効率が上がったものであれば、ちょい乗りを繰り返しても1回の給油で1,000km以上、実走行の平均燃費で20~30km/Lも夢じゃなさそうです。
市街地では電気走行のみとすることにより、都市部で問題となるNOxも出ませんしね。
いや、ほんの数年先に出そうな48Vマイルドハイブリッド+ディーゼルエンジンでも、それに近いくらいのことはできるようになるかもしれません。
今よりいずれも進化するという前提がありますが、発進時や加速時のアシスト機構と電動スーパーチャージャーとISGによる強力なエネルギー回生機構によって、ディーゼルエンジンの得手不得手をカバーするようなエネルギー・マネジメントができれば、排ガスの環境負荷低減もかなり進められるんじゃないでしょうか。
このようにいずれの電動化と組み合わせるにしても、ガソリンエンジンよりもディーゼルエンジンの方がよりエコにできるんですよね。
しかも、技術的な下地は整ってきており、現実味もかなり高いです。
とは言え、これらは技術でカバーが可能です。
先述の通り実走行でも極めて少ないNOx値を出しているモデルも現に出ていますし、PMもフィルター(DPF)や専用エンジンオイルの進化によってかなりの低減が見られています。
むしろ、たったのこれくらいしか環境に対してネガティブな面がないんですよね。
でも、その僅かなウィークポイントを徹底的に叩いてイメージをどんどん悪化させ、論理的思考を麻痺させるような先入観を与えるべくネガキャンを展開する環境保護団体は、病的なだけでなく、背後に利権が絡んでいそうな気がしてなりません。
・・・話がそれましたね。
戻しましょう。
そんなわけで、論理的かつ理知的に考えれば、環境負荷的な面においても極めて合理的な選択肢となるディーゼルエンジン。
これが欧州で不人気になり、日本で遅ればせながら人気が出たとして、その後に世界がふと冷静に立ち戻る機会があったら?
特に昨今のEVバブルの様相は、揺り戻しも大きそうですよね。
ある株式投資家の話しで、一般のニュースがどこもかしこも「買い」と言ったら「売る」というルールだけで儲けているって聞きましたが、それと同じ構造かと。
なんでもそうですが、世間が熱狂して一色に染まっている状況って、揺り戻しも大きく来るもんです。
つまり、EVもある程度までは勢いで発展するんでしょうけど、普及することで様々な問題が顕在化したり、良い面に見慣れたところで悪い面も目に付くようになったり、そもそも熱狂が冷めたりで、いずれ揺り戻しが生ずるでしょう。
そうしたときに、冷静に考えればディーゼルってやっぱいいんじゃね?なんて話しがしれっと出てきそうです。
そうなれば日本は周回遅れどころか、むしろ先見の明があった、理知的な判断をした、ということになるわけです。
(真意・真実は別にして既成事実だけで見れば…、という条件は付きますがw)
そんなこんなで結局のところ、私はこれを機に日本で欧州ディーゼルが質も量も拡充してくれればそれはそれでいいなって思えてきました(チャッカリw
例えば、次期3シリーズの320d xDriveとかM340dとか、4シリーズグランクーペの430d xDriveとか、CクラスFLのディーゼル・プラグインハイブリッドとか、そんなのがもっともっと充実してくれるといいな~って思っているんですよね。
これが、目先期待していることです。
さらにその先、少し先の未来に想像するのは、全固体電池を使ったディーゼル・プラグインハイブリッドですかね。
全固体電池によって実用航続距離が70~100kmのプラグインハイブリッドに、さらに進化したディーゼルエンジンを組み合わせ、回生ブレーキもさらに性能が向上して充電効率が上がったものであれば、ちょい乗りを繰り返しても1回の給油で1,000km以上、実走行の平均燃費で20~30km/Lも夢じゃなさそうです。
市街地では電気走行のみとすることにより、都市部で問題となるNOxも出ませんしね。
いや、ほんの数年先に出そうな48Vマイルドハイブリッド+ディーゼルエンジンでも、それに近いくらいのことはできるようになるかもしれません。
今よりいずれも進化するという前提がありますが、発進時や加速時のアシスト機構と電動スーパーチャージャーとISGによる強力なエネルギー回生機構によって、ディーゼルエンジンの得手不得手をカバーするようなエネルギー・マネジメントができれば、排ガスの環境負荷低減もかなり進められるんじゃないでしょうか。
このようにいずれの電動化と組み合わせるにしても、ガソリンエンジンよりもディーゼルエンジンの方がよりエコにできるんですよね。
しかも、技術的な下地は整ってきており、現実味もかなり高いです。
そんなこんな書いてきましたが。
あまり環境を気にしてばかりもいられませんが、やっぱり自分が乗る乗り物のせいで環境に必要以上に負荷をかけることは本望じゃありません。
ただ、気にして走るのはやっぱり嫌です。
そう考えると、現時点での落としどころはディーゼルエンジンなんですよね。
耳タコ的に書いていますが、運転者に無理を強いずに自然にエコが成立するって意味では、これが一番かなと思います。
もちろん、さらなる環境負荷低減のための進化・進歩は必要なんでしょうけど、その潜在能力含めての最適解は、なんだかんだ言っても結局はディーゼルのような気がしています。
ドイツ車メーカーや一部の評論家がこぞって、ここまで逆風が吹いているディーゼルエンジンはそれでも環境保護のために必要と言っているのは、そのような事実や科学的知見があるからなんでしょうね。
そんなわけで、ドイツ車メーカーの皆さん。
感情に流されて誤った判断をしそうなヨーロッパでディーゼルが売れないなら、いくらでも日本に入れていいですよ。
喜んで買いますので♪
んでは!
コメント
コメントを投稿