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久しぶりの一人の時間、iPhoneが繋げた祖母の思い出【三次ワイナリーとかき小屋】

親戚の結婚式の為、妻と子供たちは大分へ2泊3日の旅行中。休日いつも子供たちと一緒に過ごしていると、ふと一人になった時何をするか考えてしまう。久しぶりの自分だけの時間、大切に使いたい。


前日の土曜日は瑞穂ハイランドで初滑り(と温泉)を楽しんだので、たまには親孝行でもしてみようと母親を連れて亡き祖父のお墓参りへ行くことにした。もっと楽しい所へ連れて行っても良かったが、本人の希望もあり、大切な人の大切な物(信念)を大事にすることにした。

母の田舎である神石高原町へ向かう途中、三次ワイナリーにたちより休憩。道の駅など、他に休憩スポットが無いので三次ワイナリーの存在は貴重だ。


子供たちと三次ワイナリーへ行ったら必ず食べるピオーネソフトクリーム、今日食べなかったのは寒さのせいもあるが、ソフトクリームを食べるチビたちの美味しそうな顔が見れないからかも知れない


三次ワイナリー横の大型遊具がある公園、遊びの王国は霜が降りているような状態で人影はなし。とても楽しい公園なので、日が昇るにつれて子供たちでにぎわうだろう。


三次ワイナリーに広島名物、かき小屋が出来ていた。かき小屋三次店の営業日は冬の間、土、日、祝日のみ。牡蠣の時期は冬ならいつでも美味しいと思われがちだが、海水の温度が下がることで牡蠣の身入りが良くなり、グリコーゲンを含んで一番美味しい牡蠣が食べられる時期は3月から4月。春先の牡蠣が一番美味しい。


かき小屋の牡蠣も11月は昨年の一番美味しい時期に獲れた牡蠣を急速冷凍した物を出している。12月からはその年に獲れた牡蠣が食べられるが、3月、4月の牡蠣の身入りを10分とすると12月の牡蠣は5~6分入りといった所。本当の牡蠣好きはこの時期の牡蠣は食べないかも知れない。


三次ワイナリーの広場、向かって右側に見えるのがかき小屋。寒さ対策の為、ビニールハウスになっている。


この日は牡蠣は食べず、お土産に牡蠣が美味しくなった頃に一緒に飲む白ワインを買うことにした。三次ワイナリーではワインの試飲も出来るが、車の運転がある為、当然ガマン。試飲コーナー側のワインを見ていると飲みたくなってしまうので入口の方でワインを選ぶ。


今回購入したのはシャルドネステンレス発酵とやらの白ワイン。牡蠣に合うよう、もちろん辛口を選んだ。一本では足りないかも知れないが、もう一本はスパークリングが飲みたい。スーパーでジェイコブス・クリーク(シャルドネ ピノ・ノワール)の辛口スパークリングでも買おう。


祖父が眠る、お墓へ到着。

向かって雪をかぶった田んぼと向かって右側の山は祖父の山だ。祖父が元気な頃(10年以上前)腰が曲がった祖父と山に入って筍を掘ったのを思い出す。祖父が残してくれた山、毎年5月の連休は2人の子供が筍掘りではしゃぐ声がこだまする。



奥の方に祖父と祖母が住んでいた家が見えるが、祖母は近所の老人ホームへ入ったため、今は誰も住んでいない。よくある話だが、田舎の誰も住まなくなった家、母と部屋の掃除をし、空気を入れ替え、途中のスーパーで購入したお弁当を食べる。

寒いと思って温度計を見たら、2度しかなかった。


家の掃除とお墓参りを済ませた後、保管しておいた米(祖父の田んぼで委託生産して貰っている、コシヒカリ)を持って帰ることにした。30kg×3袋、祖父が半世紀以上に渡って育てた畑の米を食べて大きくなる子供たち。精米したての米はとても美味しい。


お墓参りの報告も兼ねて、帰りに祖母が入っている老人ホームへ顔を見せに行くことにした。この日の移動距離、723km。



老人ホームに入って数ヶ月になる祖母にiPhoneで撮影した自宅の様子を見せてると、懐かしさと寂しさで言葉を失っていた。自分の足でどこでも行ける我々には無い感覚、帰りたいと思っていても連れて帰る者や世話をする者への遠慮もあり、中々言いだせないだろう。

70年以上に渡って子供や祖父と過ごした家、祖父と一緒に米を育てた畑、趣味の家庭菜園(というにはちょっと広過ぎるが)で育った野菜、祖父が入院してからは唯一の同居人であった庭の池に住んでいる出目金の写真を食い入るように見つめる祖母。

iPhoneが時間と場所の制約を取り除いてくれた。



20時過ぎ、自宅へ到着。

もうすぐ子供たちが帰ってくる。子供たちからお守を依頼されたダッフィー&シェリーメイと一緒に帰宅を待とう。


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