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死んでも祝う誕生日


フィリピンでの誕生日については、度々このブログで取り上げています。心底誕生日祝いが大好きなフィリピン人。親戚も友達も多くて、何よりも子供が多いこの国。日本だったら従兄弟姉妹とか又従兄弟姉妹ぐらいだと、誕生日すら知らないというのが普通でしょう。ところがこちらでは、だいたい全部のパーティに出席して、しかもその子供たちまで守備範囲に。

これに友達本人と友達の子供、さらに子供の友達まで全部ということになると、月に2〜3回は誰かの誕生祝いをしている感じになります。加えて我が家の場合、新築で比較的大きな家を作ったので、パーティ会場を提供する機会も多い。

頻繁な誕生日祝いですが、驚いたことに家内は又従兄弟姉妹ぐらいまでは、ほとんど誕生日を暗記しています。甥や姪の代父母(カトリックでのゴッド・ファーザー、ゴッド・マザーのこと)になることが普通なので、その子供たちの誕生日を覚えておくのは、当たり前のことなんだそうです。

子供が4人も5人もいる家はたいへんでしょうね。何しろ日本と違って、ケーキ買って、ちょっとしたご馳走を家族で食べてお終い...にはなりません。最低でも10人程度、場合によっては何10人とか100人規模のパーティしないと収まらない。当然プレゼントも用意します。これではパーティの費用だけで、身上を潰しそう。また、お金のない家に限って見栄っ張りなのが、フィリピンの国民性。そりゃ貯金も貯まりません。

先日亡くなった叔父。その末娘があと数日で誕生日というタイミングでした。叔父の死の直後、家内が病院に駆けつけた時この娘が「もうすぐ私の誕生日なのに〜。」と号泣していたそうです。「悲しいのは、そっちか〜!」とツッコミを入れそうになりました。

可哀想に、今年の誕生日祝いはスキップかと思いきや、何と父親の通夜の最中に、ささやかながらとは言え、ちゃんとパーティやってましたね。まさしく誕生日「いのち」な人たち。

驚くのは、亡くなった人の誕生日までお祝いすること。幼くして子供を亡くし、その子の歳を数えて...というのではありません。60過ぎで亡くなった義母の誕生日を、死後10年近く経った今でもちゃんと覚えていて、親戚が墓前に集まります。さすがにパーティまではしませんでしたが、墓場で「ハッピー・バースデー」歌うんですよ。すごいなぁ。


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