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懐かしの夜店 フィリピンのフィエスタ

もう先週のことになってしまいましたが、前回に続いてフィエスタの話題です。フィリピンではクリスマスやイースター、万聖節...。カトリックの行事は、なんでもお祭り騒ぎ。それ以外にも独立記念日やらシライの市政記念、学校の創立記念。さらには選挙に誰かの誕生日と、思いつく限りのお祝い事は飲んで歌って踊って。つくづく幸せな国民性です。

ここシライ市では、そんなフィエスタに欠かせないのが移動遊園地とそれに付随する出店。だいたいフィリピンのどの街でもそうですが、中心に教会があってその近くは市民広場があります。これは旧宗主国スペインの影響なんでしょうね。


シライ市最大の教会「サンディエゴ・カセドラル」の前にも通称「プラザ」と呼ばれる大広場があって、フィエスタの度に観覧車・メリーゴーランドなどの移動遊園地がやってきます。移住してもう3年目で、そのうち行ってみようと思いつつ何となく機会を逸していましたが、今年のシンコ・デ・ノベンブレ(ネグロスの独立記念日)は、たまたま家内が忙しかったのと、メイドのアミーの里帰りが重なって、私が10歳の息子を連れて行くことに。

行ってみて驚いたのは、私が小学生ぐらいの頃に叔父に連れて行ってもらった大阪・都島の商店街の夜店にタイムスリップしたのかと思うほど雰囲気が似ていたこと。いろんな食べ物を焼いたり揚げたりする匂いまで同じ。30年前に亡くなったおばあちゃんを思い出して、ちょっと泣きそうになってしまった。



孵化直前のヒヨコ入りゆで卵バロット

まず息子にせがまれたのは、昔懐かしい射的。10ペソ(約25円)でプラスティックの弾を10個装填したおもちゃのピストルを貸してもらえます。これで棚に並んだ標的の人形や置物を撃ち落とすという至ってシンプルな遊び。落とした標的のサイズや数に応じてチョコレートやキャンディなどのスナック菓子が景品。息子は日頃コンピューターゲームばかりやっているせいか、実際にピストルを手に持つ遊びは珍しいようで4回も連続射撃。


その後は、家内と一緒だと買ってもらえない、油で揚げて串刺しにした真っ赤なソーセージを買い食い。家内に言わせると、どれだけ古い油使ってるか分からんので、お腹壊すかもしれないんだそうです。そう言われても、子供ってこういう安っぽい食べ物が大好きなんですよね。

仕上げはエンジンむき出しのボロッちぃ観覧車。これも家内は自分が怖いもんだから、今まで息子も乗ったことがない。実は私もちょっと怖かった。もともと絶叫マシーンの類は避けてましたが、こちらはそれとは全然違う意味でスリル満点。動き出すとやたら揺れるし、観覧車にしては回転スピードが異常に速い。隣に座った息子はしばらく固まってました。しかも10分ぐらい延々と止まらない。すべて手動式なので、運転手のオジさんが適当に止めたり動かしたり。



観覧車から降りると辺りはだいぶ暗くなっていました。射的以外のゲームは子供よりも大人がたくさん集まってます。要するに小銭とは言え本気で賭け事してる。顔がマジですね。ということで小一時間ほどでしたが、親子でフィエスタの宵を満喫しました。



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