ジェネルとアンドリュー
フィリピンの片田舎、ネグロス島シライ市に住み始めて、3年ちょっと。移住前は、家内の友達や親戚を除いて滅多に来客はなく、新しく友達になるのは地元のフィリピン人ばかりかと思ってました。ところが何事も実際にやってみないと分からないもの。日本にいる時と同様か、ひょっとするともっと多くのお客さんは来るし、どんどん友達が増える。
それもフィリピン人だけではなく、日本人に、それ以外の国から来た人たち。8か月ほど前に、日本人の友達を介して知り合ったは、NGO活動でシライにやって来た、ジャクソン夫妻。奥さんのジェネルがオーストラリア人で旦那さんのアンドリューがニュージーランド人。
仕事での接点はないけれど、アンドリューが私と同じくテニス好き。毎週土曜日は、よくテニスに付き合ってもらいました。このアンドリューの知り合いで、やはりNGOで活動しているアメリカ人のクリス、そしてこれまた別のNGOのマネージャー、日本人のYさんで、ようやくダブルスが楽しめるようになりました。
しかし残念なことに、ジャクソン夫妻のシライでの任期も終わり、先日我が家で共通の友人を招いて、ささやかながら送別会をすることに。
奥さんのジェネルは、ベジタリアン。宗教上の理由ではなく、それほど厳格なわけではないけれど、肉類は一切食べられない。魚もダメ。卵は大丈夫だというのですが、料理担当としては、ちょっと悩むところ。
偶然、我が家のメイドのネルジーも肉がNGなので、ここ何ヶ月か肉抜き料理を作っていたのが思わぬところでお役立ち。用意したのはカレー、麻婆豆腐、オムライス、コロッケに温野菜のサラダ。これを全部肉なしで調理。意外と美味しくできました。日本人のお客さんだと、特にご馳走という感じでもないですが、日本の外ではあまりお目にかからないメニューなので、ジェネルだけでなく、アンドリューやフィリピン人のゲストにも喜んでもらえました。
今日、土曜日に二人はシライを離れて、しばらくフィリピン国内と、なぜか韓国のソウルを旅行して、その後、オーストラリアにあるジェネルの実家に滞在。そこで30代の二人は、これから次の仕事を探すそうです。多くの日本人の発想だと、なかなかこんな自由な生き方はできないかも知れません。まず海外に出ることが一大事だし、5年後10年後の心配ばかり先立って、完璧に準備ができないと、動こうとしないケースが多い。
別に日本から出ることだけが、自由な生き方だとは思わないけれど、国境をあんまり意識せず、将来のために現在を犠牲にしていないジェネルとアンドリューを見ていると、ちょっと考え込んでしまいました。
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