ネルジー未だ還らず
クリスマス前の年末、12/23から休暇で実家に帰った、我が家のメイドさんネルジー嬢。復帰予定の正月3日の夜になっても帰ってきません。だいぶ遅い時間になってから「病気のため、まだ実家にいます。」とのショートメッセージが、家内のケータイに届きました。
え〜っ、またですか!
これって、前任者のアミーが辞めてしまった時の状況に酷似。アミーの場合は、年末に帰省して連絡がなく、そのまま失踪状態で挨拶も何もなしでした。それに比べると、ちゃんと理由を告げているので、まだマシですが、やっぱり嫌な感じは拭えません。
アミーやネルジーだけでなく、何人かのメイド雇い主によると、フィリピンでは、こういうケースが多いようです。辞めてしまうのは極端だけれど、実家が遠方で、日頃なかなか会えない家族がいる場合、一度戻ると里心がついてしまって、ズルズルと滞在延長というパターン。
特に親元に帰るとなると、本人の気持ちもさることながら、母親が泣いて引き止めてしまうことがあるらしい。アミーの場合も最後のメッセージは「お母さんが辞めなさいと言うから辞めます」でした。
この国では、いつまでも親離れ・子離れができない人が多いようです。特にそれほど裕福ではない家庭だと、狭い家に大家族が身を寄せ合って生活している感じ。また、何かにつけ助け合わないと生きていけない切実さから、家族の絆が強く、すごくウェットな親子関係になる。これは子供が成人してからも同様。
私の感覚からすると、たった数ヶ月離れていた程度で、母親と抱き合って再会を喜ぶというのは、ちょっと気持ち悪いと思ってしまいます。でも考えてみると、家内の叔母さんや従妹弟たちとは、私も今までの慣例で、たまに会うとハグしてますね。
それはさて置き、ネルジーのこと。
その後、ネルジーを紹介してくれた、友人のティンティンから「風邪をこじらせてしまって、まだしばらく養生します」とネルジーの代わりに近況報告。どうやら仮病でも嘘でもなく、本当に体調を崩しているようです。
ネルジーの実家は、同じネグロス島の中なのに、バスで片道5時間もかかる山間部。しかもバス道路から自宅までは、バイクしか通れない未舗装の細い道しかなく、ちょっと強い雨が降ると、動きが取れない。これでは簡単に、見舞いに行くこともできません。また水道もなくて、毎日井戸から水を運ぶ生活。ネルジーの腕っ節の太さは、それで鍛えられたからなんでしょう。
ネグロス島は、熱帯に位置しますが、山岳地帯は真夏でも朝晩は冷え込みます(と言っても20度を少し下回る程度ですが)。25度以下には滅多にならない、平地の暮らしに身体が慣れたネルジーは、寝冷えでもしたのかも。
この投稿を書いている1月7日の夜現在、まだいつ戻れるかの連絡はありません。専業主夫としては、とにかく1日も早く戻ってきてほしい。それにしても、メイドなしで家族の食事の用意(弁当を含む)から洗濯、掃除など、当たり前のようにこなしている日本の主婦は、やっぱりたいへんなんですね。しかも共働きなのに、家事は奥さんがやって当然などというのは、まったく言語道断。今頃になってそんなことに、憤っております。
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