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アメリカ対応早っ

サブプライム問題は米政府が不良債権への公的資金投入という「源流対策」に踏み込んだため、解決へ大きな進展があったと思う。ここまでの進捗を見てると、日本バブル崩壊の対応を10倍以上の早送りで見てるみたいです。さすがアメリカ。

また、諸悪の根源の不良債権(差し押さえ物件)も、損失先送りで追い貸しなんかしてた日本とはまったく違い、米国流のドライな方法でさっさと処理を進めているようです。

その手法とは、まず銀行は3ヶ月支払いが滞った家は無情にも即座に退去(怖っ・・・)させ担保を取り上げます。
それを何戸かまとめて1口にし、市場価格の半値で業者に1口あたり10億円でバルク売りします。
業者はそれをこれまた市場価格の70%程度で再度リテールに大安バラ売りすることで、すごい勢いで消化しているそうです。
買ってるのは、ロバート・キヨサキみたいな不動産投資家でしょうか。

すると、この問題が収束した後で起こったことを振り返って見れば、持ち家だった多くの人が家と財産を奪われて賃貸に落ち、その過程で金融機関と世界中の投資家も痛み分けし、さらに国民も税金増で間接的に被害をこうむった、という顛末になるのでしょうか。

このうち、金融機関と世界中の投資家は調子が良かったときにずいぶんオイシイ思いもしたハズで、さらに政府が紙くず同然になりそうだった証券も少し助けてやったんだから、まあおまいらは文句いうなと。

そして全財産を奪われた人も、お気の毒だけど自分の支払い能力を完全に超えた消費を続けていたわけで、すいませんけど自業自得。

結局、その他の善良な米国民が一番損したような気が。

日本の場合は預金金利を0%にして銀行には調達と運用のスプレッドを限界まで広げさせて体力を付けさせ、また企業には負債コストを軽減させる、という手法でほとんど「全部」を国民になすりつけた超共産主義的な方法だった。
それに比べれば、アメリカのやり方の方がいくらかフェアだと思います。0金利にしてないだけマシ。

ただ、不気味なのが、またしてもドルの増刷で決着をつけざるをえなかったという点。。。

今の資本主義は、加速しか出来ないクルマみたいな状態になっているので、今回の事態でさらに経済の膨張に拍車をかけ、クラッシュまでの残り時間が縮まったのは間違いないと思います。

その時間とは、もしかするともう自分の寿命より短いかもしれないな、など思う今日この頃。

しかもこの先100年には資源、環境、食料というヘアピンカーブが連続でやってくる。今現在、このカーブをこのスピードのクルマでクリアする手段はない。
人類の英知は果たしてカーブまでの残り少ない時間でクリアする方法を発見できるのか・・・。

しかし、人類は今までも疫病、自然災害、人権などの難しいハードルを英知をもって克服してきた。そういう危機を乗り越える技術を開発できそうな企業の株を買うこともまた、解決に協力するひとつの方法だったりする。

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