株を選ぶ際に私が一番重視するのは成長性。
まず、成長性に期待できると思ってから、次に割安性を見てみます。
昔は割安性を先に見ましたが、それはやめました。
なぜ成長性のほうが割安性より先にあるかというと、成長しない株はそもそも株主価値と株価が一緒にならない時があるので、成長しない株の割安性を見てもあまり意味が無いからです。
長年市場を見ていると、成長しなくても安定的なキャッシュフローが見込めて抜群の流動性がある銘柄なら、市場はわりと株主価値を評価してくれますが、流動性のない中小型株は割安放置されることが多いのです。
しかし、流動性のない中小型株でも成長性があれば、株価は株主価値と一緒か、または信じられないような高い価格がつく場合が多いです。
このように時価総額の大小にかかわらず成長性さえあれば市場は価値を評価してくれるので、まず最初に成長性ありきと思っています。
ではそういう成長性のある企業の条件とは何か。
まず、そもそも成長企業とは何かというと、当然ですが、継続的に売上げ&利益が上がっていく企業です。
では継続的に売上げと利益を上げるにはどういう条件が必要か。
これはまず、ある程度ビジネスモデルが確立していて、利益をだせる仕組みを既に持っている必要があります。
そういった意味では、マザーズなどの新興企業の多くは、まだこの段階までたどり着いていない企業も多いので、成長株=新興市場というふうにはならないと思います。東証1部の会社のほうが、ずっとこの条件に合います。
成長性とはその上で、そのビジネスの市場でのパイとシェアが「両方広がりそう」と思えるかを私は重視しています。
パイ(市場)が大きくなればシェアが同じでも利益は増えるし、同じ大きさのパイでもシェアが大きくなれば利益は増えますので片方でも大きくなれば十分成長は可能ですが、未来のことは誰にも分りませんので片方ハズレた場合の保険として「両方」を最初から考えておきます。
もし、パイが広がることしか、つまり片方しか考えてなくて、それがハズレた時は時間ばかり浪費してしまいます。それだけで済めばまだマシで、パイも広がらずシェアも落ちたら大損するかもしれません。
そういう視点でみると、おのずと相手にしたくない企業は浮かんできます。
私だったら日本の内需関連、特に小売のような業種はあんまり期待を持てません。
可処分所得が下がって人口も減ってはパイは減る一方だし、その上シェア争いは激しい。
一方、この基準で考えれば日本市場に属している企業でも、相手にしているメインマーケットが新興国であり、かつ高度な知的財産を持ってたりする企業は、十分にこの条件を満たすので期待を持てます。
ネットが発達してからお金に国籍は無く世界中へ自由に移動するようになりました。
今は日本市場は全部ひっくるめてクソミソに売られてますが、もしかすると今後上記のような企業だけが、世界中の目ざとい人たちに個別にウホっいい会社!と掬い上げられるような相場が来るかもしれません。
また、パイが国全体で広がっている中国などは成長企業の条件の半分を労せずに満たせるので、成功確率はもちろん上がると思います。
P.S.
「効率的な経営」も成長企業の条件としては見逃せませんが、まずは、パイとシェアありきだと思います。
ダメなビジネスをいくら効率よくやっても意味がないからです。
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