Main menu

Pages

Cinema Review

誰がチャイニーズ・ブッキーを殺したか?
釧路で連日の雨に降りこめられ、 庭仕事も出来ないので、昔のフィルム・ノワールを見ている。 雨の日には、これが気分的にぴったりあう。 1950年代のアメリカ映画が中心だが、 きのうはちょっと気分を変えて、 ジョン・カサヴェテスの1976年作品 「チャイニーズ・ブッキーを殺した男」を...
Read more
福島から生まれなかった「ゴジラ」
6月に3年間の仙台勤務を終えて東京に戻ってきて、 7月から毎週の福島通いを続けている。 なんのことはない、 仙台から行くか東京から行くのかの違いだけで、 やっているのは転勤前と同じことである。 最近の主戦場は福島南部のいわき・楢葉なので、 上野からスーパーひたちで通う方がむしろ便...
Read more
のんびりと三連休
週末は東京の我が家で過ごした。 (19日が振替休日だったので3連休だった。) 上海の叔母一家が帰国して、 妻と二人、 ようやく落ち着いて リニューアルした我が家を満喫することができた。 土曜日にはB&Oのスピーカーが届いた。 このスピーカーを使うのを前提に 部屋をデザインしたので...
Read more
映画「約束」を観て考えたこと。
近所の映画館「フォーラム仙台」で、 東海テレビ制作の映画「約束」を見た。 冤罪と言われる名張毒ぶどう酒事件をテーマに、 仲代達矢が“犯人”奥西勝を演じるドキュメンタリードラマだ。 東海テレビは 名古屋で極めて意欲的な活動を繰り広げている放送局で、 「約束」と同じ斎藤潤一さんが監督...
Read more
四十年後の「仁義なき戦い」
waled b 29 12月 2012
単身赴任先の仙台に 一人でおいておくと何をするかワカラナイ、 妻の考えようによってはもっともな危惧の下、 東京に拉致られて自宅で軟禁生活を送っている。 特にすることといってもないので、 DVDで「仁義なき戦い」シリーズの1〜4作を見直した。 つまり、笠原和夫が脚本を担当した回で、...
Read more
極上のイーストウッド「人生の特等席」
waled b 25 11月 2012
イーストウッド主演の新作、 「人生の特等席」を観に行った。 妻と一緒に新宿ピカデリー、夫婦50割引である。 ぼくが50歳になりたての頃、 かみさんは夫婦50割引で映画を観ることに 「年寄りに見られちゃう」と拒絶反応を示していた。 最近はすっかり平気になったらしい…w 監督はこれが...
Read more
ドラマは現実を昇華し得たか?
waled b 23 11月 2012
園子温監督「希望の国」を観た(新宿ピカデリー)。 力作である。 夏八木勲の存在感が抜群で、 映像には独特の力が漲っている。 現地ロケによって切り取られた被災地の風景には かけがえのない説得力と さらには独特の詩情さえ感じられる。 被災地を訪れたときに感じざるを得なかった、 あの切...
Read more
周防正行「終の信託」
waled b 01 11月 2012
周防正行監督の新作「終の信託」をみた。 日曜日に観た映画だが、 “読後感”が重く、 いまも東京に向かう新幹線のなかで考えている。 これは一角も疎かにせぬ楷書のような映画である。 周防正行監督の演出は力を漲らせた正攻法に徹する。 特に後半かなりの時間をかけて展開する、 殺人罪に問わ...
Read more
ウディ・アレンの快作「ミッドナイト・イン・パリ」
全く予備知識を持たずに観た。 できるだけ先入観なく映画を観ることを心がけているが、 これほど内容について何も知らないケースも珍しい。 我が家から歩いて2分の映画館「フォーラム仙台」、 劇場の前に貼ってあったポスターで、 ウディ・アレンの新作と知って観る気になったのである。 パリを...
Read more
全共闘世代に撃つ用意はあるか?
iPadからAppleStoreで映画をレンタルして、 HDMIで接続したテレビのハイビジョン画面で見る。 最近はそういうことが簡単にできるようになった。 観たのは若松孝二監督の「われに撃つ用意あり」。 1990年の映画で原田芳雄が主演している。 以前にも書いた が、 ぼくは40...
Read more
「襤褸の旗」…日本百年のデジャ・ヴュ
waled b 23 10月 2011
仕事が順調に進んだので、きょうは一日休みをとることができた。 しばらく映画を観ていないので、映画でも…と思ったが、 もうひとつ食指の伸びるプログラムがない。 ポランスキーの新作にはちょっと興味を惹かれたが、 結局、京橋のフィルムセンターに、 吉村公三郎監督の遺作「襤褸の旗」を観に...
Read more
追悼・原田芳雄(「大鹿村騒動記」)
東京での最後の番組を仕上げ、 資料などの荷物を仙台に送る段取りをして、11年勤めた職場とサヨウナラ。 新宿のシネコン「バルト9」で「大鹿村騒動記」を観る。 阪本順治の新作、というより19日に亡くなった原田芳雄の遺作である。 すっかり爺さんになった原田さん(71才だった)が、 サン...
Read more
やっぱりいいな、イーストウッド
イーストウッドの美学はストイックなまでの「さりげなさ」にある。 これみよがしなところが全くない。 新作「ヒアアフター」でも開巻の津波のシーンは強烈な描写である。 SFXとしてもよくできているが、何より演出にパンチが効いている。 80歳の爺ィとは思えないほどの膂力である。 しかし、...
Read more
週末は映画三昧+散歩で。
waled b 14 11月 2010
久しぶりに映画三昧の週末を過ごした。 土曜日には、 新宿ピカデリーで三池崇史の「十三人の刺客」。 面白いが、 予算をかけてド派手にしたぶんだけ隙間風も吹く。 ぼくには工藤栄一版(1964)の タイトなモノクロ映像の方が好ましく思えた。 Appleが日本でもiTunesで映画の提供...
Read more
オリンピックは嫌いなぼくだが…
ぼくは「オリンピック」が嫌いである。 ついでに云うなら、「甲子園」も嫌いだ。 プロ・スポーツはいい、能力が金額として評価されるから寧ろ“純粋”である。 それがオリンピック(や甲子園)になるとすべてがタテマエめいた“きれいごと”の世界で、 マスコミの論調も妙に美談仕立てになるところ...
Read more
「戦場でワルツを」の重い衝撃
waled b 15 12月 2009
きょうの平取は−9℃まで冷え込んだ。 ダム湖は一面に結氷している。 町議会などの撮影をして、夕方には札幌に入った。 ロケ先で映画を観ることなど珍しいのだが、 今夜は札幌のミニシアター、「シアター・キノ」で「戦場でワルツを」を観た。 これは観ておくべきだと、映画の虫がぼくに知らせて...
Read more
タランティーノ、久々の新作が面白い。
waled b 29 11月 2009
たぶん、一年ぶりくらいに走った。 ぼく自身のダイエットのためではない。 きのうの日記にも書いたように、ぼくは何もしないでも一日に1kg痩せることができる。 現に今朝もきのうに比べて900g痩せていたのだから。 だから、走ったのは妻のためである。 ダイエットのためだと云ってジョギン...
Read more
「一万三千人の容疑者」
近所の(というか、我が家から歩いていける)名画座「ラピュタ阿佐ケ谷」で、 「昭和警察物語 銀幕に吠えろ」と題した 日本映画の旧作の連続上映を行っている。 48席のミニシアターで、 小さ過ぎて 画面が見にくい(前の席の客の頭がひっかかる)のが難だが、 企画(映画のセレクション)がと...
Read more
イーストウッド賛江(「グラン・トリノ」)
クリント・イーストウッドの最新作 「グラン・トリノ」を観た(新宿ピカデリー)。 またしても傑作である… まったくもって、 この爺さん(79歳になったはずだ)には脱帽するしかない。 妻に先立たれ、 息子たちの家族にも疎まれながら一人暮らしを続けている、 偏屈で頑固、 そのうえ人種差...
Read more