誰がチャイニーズ・ブッキーを殺したか? waled b Cinema Review 30 8月 2016 釧路で連日の雨に降りこめられ、 庭仕事も出来ないので、昔のフィルム・ノワールを見ている。 雨の日には、これが気分的にぴったりあう。 1950年代のアメリカ映画が中心だが、 きのうはちょっと気分を変えて、 ジョン・カサヴェテスの1976年作品 「チャイニーズ・ブッキーを殺した男」を... Read more
福島から生まれなかった「ゴジラ」 waled b Cinema Review 07 8月 2014 6月に3年間の仙台勤務を終えて東京に戻ってきて、 7月から毎週の福島通いを続けている。 なんのことはない、 仙台から行くか東京から行くのかの違いだけで、 やっているのは転勤前と同じことである。 最近の主戦場は福島南部のいわき・楢葉なので、 上野からスーパーひたちで通う方がむしろ便... Read more
のんびりと三連休 waled b Cinema Review 19 8月 2013 週末は東京の我が家で過ごした。 (19日が振替休日だったので3連休だった。) 上海の叔母一家が帰国して、 妻と二人、 ようやく落ち着いて リニューアルした我が家を満喫することができた。 土曜日にはB&Oのスピーカーが届いた。 このスピーカーを使うのを前提に 部屋をデザインしたので... Read more
映画「約束」を観て考えたこと。 waled b Cinema Review 24 5月 2013 近所の映画館「フォーラム仙台」で、 東海テレビ制作の映画「約束」を見た。 冤罪と言われる名張毒ぶどう酒事件をテーマに、 仲代達矢が“犯人”奥西勝を演じるドキュメンタリードラマだ。 東海テレビは 名古屋で極めて意欲的な活動を繰り広げている放送局で、 「約束」と同じ斎藤潤一さんが監督... Read more
四十年後の「仁義なき戦い」 waled b Cinema Review 29 12月 2012 単身赴任先の仙台に 一人でおいておくと何をするかワカラナイ、 妻の考えようによってはもっともな危惧の下、 東京に拉致られて自宅で軟禁生活を送っている。 特にすることといってもないので、 DVDで「仁義なき戦い」シリーズの1〜4作を見直した。 つまり、笠原和夫が脚本を担当した回で、... Read more
極上のイーストウッド「人生の特等席」 waled b Cinema Review 25 11月 2012 イーストウッド主演の新作、 「人生の特等席」を観に行った。 妻と一緒に新宿ピカデリー、夫婦50割引である。 ぼくが50歳になりたての頃、 かみさんは夫婦50割引で映画を観ることに 「年寄りに見られちゃう」と拒絶反応を示していた。 最近はすっかり平気になったらしい…w 監督はこれが... Read more
ドラマは現実を昇華し得たか? waled b Cinema Review 23 11月 2012 園子温監督「希望の国」を観た(新宿ピカデリー)。 力作である。 夏八木勲の存在感が抜群で、 映像には独特の力が漲っている。 現地ロケによって切り取られた被災地の風景には かけがえのない説得力と さらには独特の詩情さえ感じられる。 被災地を訪れたときに感じざるを得なかった、 あの切... Read more
周防正行「終の信託」 waled b Cinema Review 01 11月 2012 周防正行監督の新作「終の信託」をみた。 日曜日に観た映画だが、 “読後感”が重く、 いまも東京に向かう新幹線のなかで考えている。 これは一角も疎かにせぬ楷書のような映画である。 周防正行監督の演出は力を漲らせた正攻法に徹する。 特に後半かなりの時間をかけて展開する、 殺人罪に問わ... Read more
ウディ・アレンの快作「ミッドナイト・イン・パリ」 waled b Cinema Review 09 6月 2012 全く予備知識を持たずに観た。 できるだけ先入観なく映画を観ることを心がけているが、 これほど内容について何も知らないケースも珍しい。 我が家から歩いて2分の映画館「フォーラム仙台」、 劇場の前に貼ってあったポスターで、 ウディ・アレンの新作と知って観る気になったのである。 パリを... Read more
全共闘世代に撃つ用意はあるか? waled b Cinema Review 01 4月 2012 iPadからAppleStoreで映画をレンタルして、 HDMIで接続したテレビのハイビジョン画面で見る。 最近はそういうことが簡単にできるようになった。 観たのは若松孝二監督の「われに撃つ用意あり」。 1990年の映画で原田芳雄が主演している。 以前にも書いた が、 ぼくは40... Read more
「襤褸の旗」…日本百年のデジャ・ヴュ waled b Cinema Review 23 10月 2011 仕事が順調に進んだので、きょうは一日休みをとることができた。 しばらく映画を観ていないので、映画でも…と思ったが、 もうひとつ食指の伸びるプログラムがない。 ポランスキーの新作にはちょっと興味を惹かれたが、 結局、京橋のフィルムセンターに、 吉村公三郎監督の遺作「襤褸の旗」を観に... Read more
追悼・原田芳雄(「大鹿村騒動記」) waled b Cinema Review 29 7月 2011 東京での最後の番組を仕上げ、 資料などの荷物を仙台に送る段取りをして、11年勤めた職場とサヨウナラ。 新宿のシネコン「バルト9」で「大鹿村騒動記」を観る。 阪本順治の新作、というより19日に亡くなった原田芳雄の遺作である。 すっかり爺さんになった原田さん(71才だった)が、 サン... Read more
やっぱりいいな、イーストウッド waled b Cinema Review 20 2月 2011 イーストウッドの美学はストイックなまでの「さりげなさ」にある。 これみよがしなところが全くない。 新作「ヒアアフター」でも開巻の津波のシーンは強烈な描写である。 SFXとしてもよくできているが、何より演出にパンチが効いている。 80歳の爺ィとは思えないほどの膂力である。 しかし、... Read more
週末は映画三昧+散歩で。 waled b Cinema Review 14 11月 2010 久しぶりに映画三昧の週末を過ごした。 土曜日には、 新宿ピカデリーで三池崇史の「十三人の刺客」。 面白いが、 予算をかけてド派手にしたぶんだけ隙間風も吹く。 ぼくには工藤栄一版(1964)の タイトなモノクロ映像の方が好ましく思えた。 Appleが日本でもiTunesで映画の提供... Read more
オリンピックは嫌いなぼくだが… waled b Cinema Review 21 2月 2010 ぼくは「オリンピック」が嫌いである。 ついでに云うなら、「甲子園」も嫌いだ。 プロ・スポーツはいい、能力が金額として評価されるから寧ろ“純粋”である。 それがオリンピック(や甲子園)になるとすべてがタテマエめいた“きれいごと”の世界で、 マスコミの論調も妙に美談仕立てになるところ... Read more
「戦場でワルツを」の重い衝撃 waled b Cinema Review 15 12月 2009 きょうの平取は−9℃まで冷え込んだ。 ダム湖は一面に結氷している。 町議会などの撮影をして、夕方には札幌に入った。 ロケ先で映画を観ることなど珍しいのだが、 今夜は札幌のミニシアター、「シアター・キノ」で「戦場でワルツを」を観た。 これは観ておくべきだと、映画の虫がぼくに知らせて... Read more
タランティーノ、久々の新作が面白い。 waled b Cinema Review 29 11月 2009 たぶん、一年ぶりくらいに走った。 ぼく自身のダイエットのためではない。 きのうの日記にも書いたように、ぼくは何もしないでも一日に1kg痩せることができる。 現に今朝もきのうに比べて900g痩せていたのだから。 だから、走ったのは妻のためである。 ダイエットのためだと云ってジョギン... Read more
「一万三千人の容疑者」 waled b Cinema Review 02 6月 2009 近所の(というか、我が家から歩いていける)名画座「ラピュタ阿佐ケ谷」で、 「昭和警察物語 銀幕に吠えろ」と題した 日本映画の旧作の連続上映を行っている。 48席のミニシアターで、 小さ過ぎて 画面が見にくい(前の席の客の頭がひっかかる)のが難だが、 企画(映画のセレクション)がと... Read more
イーストウッド賛江(「グラン・トリノ」) waled b Cinema Review 28 5月 2009 クリント・イーストウッドの最新作 「グラン・トリノ」を観た(新宿ピカデリー)。 またしても傑作である… まったくもって、 この爺さん(79歳になったはずだ)には脱帽するしかない。 妻に先立たれ、 息子たちの家族にも疎まれながら一人暮らしを続けている、 偏屈で頑固、 そのうえ人種差... Read more