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本来、成長企業なのに配当をする企業はヘンな会社です。

例えば毎年50%利子の付く銀行口座があったら利子を毎年引き出したりせず、誰だって預けっぱなしにして複利で運用すると思います。
成長中の企業はこのような銀行口座と同じで、儲けたお金は事業に再投資して成長を加速した方がいいからです。

しかし、もしこの銀行口座に元本の100万円までしか利子が付かないよ、という制限があったら100万円だけ預金して毎年50万円を引き出すのは理にかなっています。
それ以上預けていても単利でしか回らないなら、増えたお金は引き出して他で運用する方がいいからです。
成長が終わって安定期に入った会社はこのような単利の銀行口座と同じなので、ブルドッグみたいにもう安定期なのに配当をケチケチしてたら、そりゃスティールじゃなくても怒ります。

まとめると、成長中の会社は配当せずに事業に投資し、安定期に入ったら株主に配当する、というのが一般的に合理的な会社だと思います。


でも、自分は中国株においては成長企業でも配当を重視します。それは配当という「行為」で別のことが分るからです。

とにかく中国株の最大のリスクといったら、インサイダーや粉飾など、コンプライアンスに問題がある企業が多すぎることです。そのインチキ度といったらもう・・・。

そういう上場企業にあるまじき株を避けるには、毎年きちんと配当を出しているかというのは一つの判断材料になります。
なぜなら配当という行為から、ステークホルダーに利益を配分しようとする意思が見えるからです。
カネに汚く汚職やインチキに満ちた会社が、わざわざ他人にお金をあげるようなオペレーションなんかしないでしょう。

��先生も配当にはかなりこだわってて、最近までなんでだろう、と思っていたのですがしばらく中国株をやっていたらその理由がわかってきました。そこから「真っ当かどうか」が垣間見えるからです。

日本語で有報が読める日本企業と違って、情報といえば二季報程度しかない中国株では「配当」は実利以外にも「その会社が真っ当かどうか」判断するひとつの重要な材料です。


P.S.
もっとも、一番いいのはやっぱアニュアルレポートを読み込むことですけど、英語が・・・。日本が成長国だったらこんな苦労しなくていいんだけどな。。。ふぅ。



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