Main menu

Pages

本当に中国でいいのだろうか?

先日ジムの本を読んで中国が「定性的」には良さそうだと言うことは分かった。
ジムやQ先生の言う「貧しかった人が普通になっていく国に投資する」というのには100%同意している自分には、中国に注目するのは確かに筋が通っている。

でも、本当に中国が一番なんだろうか。他にも経済成長している国はたくさんある。ロシアやインドやベトナムとか。
それらの中でなぜ中国なんだろうか。
この点について本では言及されていなかったようなので、ここは他も含めて「定量的」にどうなのかを今一度自分なりに考えてみることにしました。

さて、そうは言っても果たしてどうやって!?と、ドトールで3時間熟考。

   _、_   
 ( ,_ノ` ) <どうする・・・!?


考えて考えて、まずは無限にある「変数」から自分が大事にしたい「変数」を選ぼう、ということに。

「変数」とは、各国の所得、産業、軍事、財政、貿易、貯蓄、教育、宗教、政治、物価、国土、資源、環境、気候、人口、歴史、文化、民族・・・その他無数のことで、これらの中には数値化できないものもある。

経済の予想とは、これらの無数の変数を含む方程式を解くチャレンジでありますが、残念ながらこれらの変数は互いに影響を及ぼしあう「複雑系・ループ系」であり、「複雑系」では完璧な数学的モデルを作ることが不可能であることが証明されているらしいのです。

そのため、これら全部の変数を完全に網羅するモデルをつくろう、という方向の努力は無駄っぽいので、どうしても経済の予想をするには変数に自分なりに優先度をつけなくてはいけない。
でもこの作業は、もはや評価者の「センス」というか「アート」の世界であって、どれに注目するかでまったく結果が変わってくる。

だからこそ、ある時点で同じ株を「高い」と思って売る人と「安い」と思って買う人が出会うわけで、これが毎日株に値段がつくメカニズムだったりします。また、これが経済予測の難しさであり、面白さでもあります。

話をもどして・・・。

というわけで、自分が注目する変数を決めるには、まずは自分が何を一番重視しているのか、という自分の考えをまとめる必要があります。自分の場合は以下のように考えてみました。

��、「GDPの成長率」
まず自分は「貧しかった人が普通の方向に向かっている」かどうかが一番大事だと思うので、これを見ることにする。

��、「GDP」に成長率をかけた「成長規模」
次に、自分は「規模が大きくなると安定してくる」とも思っています。いくら見た目成長してても1年で情勢がひっくり返るような国に引っかかるのは嫌なので、安定度として成長規模もやっぱり重視。

��、「一人当たりのGDP」
貧乏度はコレでよさそう。

つまり、自分の考えに合っている国とは
「割と大きい規模のGDPでありながら成長率が高く、かつ今はソコソコ貧乏な国」
ということになります。

今回この条件でやってみた結果がこれです。数値はIMFの統計を使用しました。



データは少し古いのと新しいのが混ざっているので、傾向を見るというアバウトな感じでみてください。
また、自分の重視する変数のTOP5を色づけしました。

まず、今回の趣旨とは関係ないですが、改めて米国の経済規模には圧倒されます。そりゃココがコケたら世界中おかしくなるよね・・・。

それはおいといて、自分の考えに合致している国は・・・といいますと色の付いたセルの多い国ということになります。

すると、やっぱり中国が一番いいという結果に。
大きな規模で安定して成長し、かつイイ感じで貧乏(笑)ではないですか!グレイト!やっぱ中国かー。


次に大分差がつくけどインド。BRICSという言葉は本当だった!でもいくらなんでもちょっと貧乏すぎるような気もするぞ・・・。この一人当たりGDPって自転車すら買えない生活レベルのような気が。


ロシアは国民の所得が中国の4倍もあるようには見えないけど?むむむ。
資源パワーで数値が飛んでるのかなぁ。政府ばっかりもうかって国民に還元してないとか。


ついでに日本はと言うと、成長はしてないけど実体の伴った優等生という感じですね。ただ、経年変化をみたところ、やっぱり明らかに落ち目でした。(´Д⊂グスン


ちなみにひそかに期待していたベトナムは、経済規模が700億USDと小粒すぎ。まったく話になりません。
吹けば飛ぶとはまさにこのこと。今投資するとしても、これでは怖くて自分は多くても資産の10%までしかできません。
それなら中国のGEM銘柄でも買ったほうがいいような気もします。

他の国では、トルコが意外にお金もちとか、韓国が工業国としては結構がんばってるなとか、意外と面白い発見も。

最後に、この表は過去のものでありここから将来どう変わっていくかが一番大事なことです。
株価を見ると、市場参加者の9割方は中国はこの表の時点がピークで、以後衰退していく方にベットしているように見えます。

でも、今回定量的に考えてみて、自分はやっぱり今後とも中国メインでいくことにしました。

reactions

コメント