自分の今の株のやり方は、
��、将来の社会はこうなりそうと予想して、
��、実際にそうなったらこの会社が注目されそうで、
��、そうなればその会社の利益はこの位になりそうだから、
��、それをディスカウント・キャッシュフローで計算したら多分この位の株価になるハズだから、
��、その予想株価が今日の株価の2倍以上なら買う。
というふうにやってます。
自分はこう株を買うようになってから、株はギャンブルではなくデータと全能力を使って未来を予想するアートというか、究極に奥の深い思考ゲームと思うようになり、株中毒なりました(*゚ー゚) 。
ところでこのプロセスを逆に使う、つまり現在の株価からそれに似合う業績を逆算すると、市場のみんながその会社が今後どうなると思っているかが考察できます。この逆引き思考ゲームは実は結構楽しく遊べます。
どう遊ぶかと言うと、大引け後に自分がよく知っている企業が業績を発表したら、内容と株価からそれが株主を失望させるものか、コンセンサス通りのものか、もしくはポジティブサプライズであるかを考えます。
そして、もし株主が失望するものだったら翌日大幅に下落するはずだし、ポジティブサプライズだったら上がるはずなので、もし翌日自分の予想通りの動きをしたら、
「おっ、自分も分かってきたよ!ヽ(´ー`)ノ」
という気がして、ちょっといい気分。
このように株価とは、増益のニュース=上昇のような単純なものではないのです。
例えば今日、1211BYDから「来期10%増収増益の見通し」という発表があったら、株価は下がると思います。BYDの現在の株価は利益が今後2~3年間、毎年倍増することを織込み済みだと自分は思っているので、10%増収増益程度では全然足りないからです。
このように今日の株価はみんなが考えるその会社の将来コンセンサスを表しています。そしてこれは株に限らず他の市場にも言えると思います。
ということは、現在の様々な相場を注意深く見ることで、みんなが今後の経済の行方をどう見ているのかを知るヒントにすることができます。
では、今日は現在の株式市場の価格から、みんなが今後の世界経済をどう見ているか、ということを予想してみよう。
ご存知のように株価は世界中で大幅に回復しました。現在の経済規模の大きい国トップ3の市場平均PERは、
米国:NYダウ=16倍、NASDAQ=24倍
中国:ハンセン指数=18倍、上海指数=24倍
日本:日経=39倍
となっています。
その国の代表市場のPER=16倍や、ベンチャー市場の24倍という数字は適正水準のど真ん中なので、市場参加者のコンセンサスは、今企業が出している来年の業績予想はほぼ達成されるだろうと思っていることになります。言い換えると、ある程度の業績回復は既に織込み済みと言えます。
日本だけ極端にPERが高いのは成長に期待というよりも、日本企業の業績は来期もボロボロだけど、技術や財務面の底力を世界は何だかんだ言いつつも認めているのでは無いでしょうか。まあ、単に公的が売らないからというだけかもしれないけど・・・。
逆に言うと、もしそれが買いかぶりだったと思われたら、PER的には適正水準の日経4000円位になっても全然おかしくない。特に財務面が痛んだ場合はかなりヤバイ。
ということで、現時点で既に景気回復を織込んでいると考えると、今後本当に景気回復しても株価は大して上がらないことになる。
ちなみに、これから起こりえるシナリオを全て洗い出すと、下のようになると思う。
・1年後予想を超えて景気拡大
→ ポジティブサプライズ。株価↑。
・1年後予想通り景気回復
→ 織り込み済み。株価→。
・1年後予想に反し回復も後退もせず横ばい
→ ネガティブサプライズ。株価↓。
・1年後予想に反し景気後退に入った
→ 超ネガティブサプライズ。株価。
結局、予想通り順調に回復しても儲からず、儲かるのは予想以上に景気拡大した場合のみなので、今から買うのは少し分が悪い勝負かもしれない。
今より安いときに買った人は持ちっぱでも良いと思うけど、どちらにせよ買うべき時は、サブプライムの余韻の残ってて絶望まで織込み済みだった去年の年末~今年初めであって、今ではない。あの時は、
「次はクレジットカード担保証券がデフォルトだ!」
「次は商業用不動産担保証券がデフォルトだ!」
などと言われていたのに、最後は株価があまり下がらなくなっていた(そのようなネタさえ織込まれていた?)。
さらに、商品市場ではどうもおかしなことが起きています。
商品相場では最近、金や穀物など全体的に上がっています。景気が良くなって石油やレアメタルが上がるのは普通だけど、金まで史上最高値を更新するほど上がりだすというのは、何か重要な意味を織込みに行っている感じがする。
普通、景気が悪くなりそうだと思ったら、みんな債券を買うのだけれど、どの債券を買うかというと世界で一番信用のある米国債ということになると思います。しかし、今はドルの信用がイマイチになっている上、低金利を続けると米も言っているので、行き場を失ったお金が金に流れ込んでるのかもしれない。
つまり景気が悪くなりそうだけど米国債は買えない、しかしお札は実際に増えてるし今後もっと増えそう・・・という未体験の状況がこの金価格に表れているとすると、商品市場のみんなは、景気が悪化すると思っているのかもしれない。
商品市場をこう見たとすると、株投資家としてはむしろ売りのほうが勝率は高そうです。
まあ自分の場合は売りはやらない主義だし、自分の予想は当たる!とも思ってないので、実際に取った行動と言えば持ち株のポジ量落とすくらいですけど、節操無くやるならCFDで株のインデックス売って、金を買うのがベストかもしれません(´・ω・`)。
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