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ワガママな番組を作りました。


東北Z        
「第6仮設住宅の人々」
14日(金)午後8時〜(総合テレビ・43分番組)


いつもの時間、
いつもの場所に、
いつもの顔ぶれが集まってくる…
福島県相馬市大野台第6応急仮設住宅。
ここには、
放射能に追われるようにして
飯舘村から避難してきた人たちが暮らしている。
多くが高齢者で、なすこともなく、
木陰のベンチで長い夏の午後を過ごす…。

ワガママな番組を作らせてもらった。
「ワガママ」とは、
自分のやりたいこと、
敢えて言えば「好み」に忠実な番組ということだ。
ぼくは、テレビ番組(ドキュメンタリー)は、
ある社会的事象(この場合は原発事故)を背景にした、
無名の人たちの人間模様…
喜怒哀楽を描くことができればそれでいいと考えている。
それだけが正解だとは思わないが、
(メディアは多様であった方がいい)
自分が作りたいのはそういう番組なのである。

自分が(視聴者として)見たいのもそういう番組だ。
ぼくには座右の書ならぬ、座右の番組が2本ある。
大先輩の工藤敏樹さんの「和賀郡和賀町」(’67)と、
冨沢満さんの「四天王寺界隈」(’77)である。
ともにぼくがこの世界に入る前の番組だが、
いまだにこの2本を超えるドキュメンタリーは知らない。
奇しくも、双方とも定点観測をした番組である。
いや、「奇しく」はないのか。
定点観測を好むゆえにこの番組にたどり着いたのか、
それともこうした番組がぼくの指向を作り上げたのか。
今回の「第6仮設住宅の人々」は、
仮設住宅の暮らしを定点観測した番組であり、
「和賀郡和賀町」と「四天王寺界隈」に対する
ついに及ばぬ不肖の弟子からのオマージュでもある。

いずれ全国放送にしたいとは思っているが、
いまのところは東北6県だけでの放送である。
東北地方にお住まいの方はどうぞご覧ください。




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