というよりも、
検査が始まる今日からが本格的な入院生活である。
胃カメラを飲むことになるので、朝は絶食。
寝巻き替わりのジャージを持ってきているが、
そんな姿で院内をうろつくのは病人臭くて嫌だから、
ジーパンにセーター姿で検査を受けに行った。
(看護師さんに「今日は退院ですか?」と訊かれた。)
ぼくはいままで三度、
内視鏡で胃を検査してもらったことがある。
(一度は食いついていたアニサキスを摘み出した。)
いずれも喉にちょっと麻酔をするだけ。
それが今回は「精神安定剤」を打つという。
麻酔のちょっと強いヤツだろうくらいに考えていたら、
点滴で注入されたとたんに寝落ちして、
意識を取り戻したときには
自室のベッドにジーパンをはいたまま寝かされていた。
こんなことなら寝巻きを着ていくんだったのに…。
で、きょう最初に口にしたのが、昼食のうどん。
明日は大腸透視検査を受けるので特別メニューである。
…究極の「素うどん」で、ネギすら入っていない。
せめて一味唐芥子でも振ってあれば、
多少目に華やかになっただろうが、味も素っ気もない。
さすがに腹が減るなあ、と思っていたら間食が出た。
紅茶とクッキー。
普段ぼくは間食をしないし、
クッキーだの甘くてモサモサしたものは好まない。
しかし、今日ばかりは、ありがたく完食した。
クッキーも食べてみれば案外おいしいじゃないか。
で、夕食は固形物なし。
コーン・ポタージュに
カルピスゼリー(世の中にそんなものがあったとは…)、
果汁10%のリンゴジュース(せめて100%を飲ませろ)。
内臓に病気を抱えているとはいえ、
自覚症状ゼロでぴんぴんしている人間にこれはツライ。
世の中に「酒が飲めない」より切ないことがあるとは
今日の今日まで思わなかった。
そのうえ、先ほどは下剤を服用させられて、
なけなしの財産を剥ぎ取られるような気分である。
これで明日の昼まで何も食べられないのだから、
思わず、神も仏もあるものか、と口走る…。
この調子で入院生活を何週間もすれば、
きっとダイエットになるだろう。
一気に四十代前半の62〜3kgを狙ってみようか。
現在が66〜68kgだから楽勝でいけるのではないか。
かみさんが羨ましがるかもしれないな。
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