安全に関するシステムと言うのは大雑把に言うと次のような構成だ、まずセンサーがあり、その信号を受けてどうすれば良いかを判断するコントローラー、最後にアクチュエーターがあり機械的な動きを付ける。
まずそのセンサーだがステレオカメラを新たに装備することにより物体の方向や形状のみならず距離も検出できるようにした。このステレオカメラ自体は既に他のメーカーでも採用されているものであるからそれほど珍しいものではない。しかしステレオカメラに加えて従来からのレーダーと同時にセンシングを行うことによりより精度を高めたことが特徴と言える。
これらのセンサーにより歩行者と接触する危険性があると判断された場合には新たに装備された「PRE-SAFEブレーキ」が50km以下の場合100%の制動能力を発揮し衝突を回避しようとする。実は従来の「ディストロニック」では50%の制動能力を上限としていた。
さらにステレオカメラを装備することにより交差点での出会い頭衝突を防止する「クロストラフィックアシスト搭載ブレーキ・アシスト」を搭載している。
またクルーズコントロールの作動中に車線からの逸脱を防いだり、先行車両に追随するように自動的にステアリングを切ってくれる「ステアリングアシスト搭載ディストロニック・プラス」や、やはり車線からの逸脱によって周辺車両との接触事故が起きそうになったときにESPとおなじ原理で進行方向を制御する「アクティブレーンキーピングアシスト」も、ステレオカメラを搭載することにより実現できている。
「アダプティブハイビームアシストプラス」はレクサスでも同様の技術があるが、対向車の部分だけをハイビームの照射範囲から除外するものだが、これもステレオカメラの応用となっている。
ここまでの技術に使用されるセンサーは実に26個にも及ぶそうである。
最後にシートベルトにも新しい技術が投入された。「ベルトバッグ」と呼ばれ衝突の瞬間にシートベルト中に圧縮空気を充填してシートベルトが膨らむことにより人体に加わるダメージを軽減する。膨らむとシートベルトは約15センチの幅となり衝撃を緩和する仕組である。これは前後共に装備されると言うことだ。
↑ 次期メルセデスSクラスに搭載される安全装備の全貌、画像はネット上から拝借
↑ ステアリングアシスト付きディストロニックプラス、ステレオカメラとショートレンジ・ミドルレンジ・ロングレンジのレーダーを連動させることにより実現している、画像はネット上から拝借
↑ 交差点での事故を回避する「クロストラフィックアシスト」、画像はネット上から拝借
↑ 「ベルトバッグ」、シートベルト自体がエアバッグのような構造になっており衝突時に人間の身体に対するダメージを軽減する、画像はネット上から拝借
内容を見ているとさすがにメルセデスのフラグシップに搭載される安全装備として素晴らしい内容でありその効果が非常に期待できると思う。
我々庶民はなかなかこれを体験できるようなことは少ないと思うが、これらが普及していくことにより庶民の車にも徐々に採用されていくようになり結果的に恩恵を受けることがあるのだろうと思う。
今日はこのへんで
では
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