全国の潮干狩りファンの皆様へ、お伝えしたいことが3点ございます。
これから干潟で潮干狩りを楽しもうと考えられている方、子どもを連れて一緒にアサリを掘ろうとされてる方に、きわめて重要なお知らせです。
全国の潮干狩りファンの皆様へお伝えしたいこと、1点目
5月以降の潮干狩りは、アサリはたくさん掘れません。
GWのレジャーとして潮干狩りを楽しみにされている方も多いと思いますが、有料の管理潮干狩り場を除いて掘りつくされているからです。
無料で潮干狩りができる干潟には全国どこの干潟も地元の方を中心に熱心なファンがいらっしゃいます。
私のように腕力と根性だけで掘る年間潮干狩り回数2~3回程度の堀師ではなく、プロと言っても過言ではないベテランの堀師が毎日のように干潟へ通っています。
潮干狩りに一番適した季節は潮の満ち引きが一番大きくなる4月~5月ですが、プロの堀師は2月の中旬から干潟に通い始めます。シロウトが真似をすると確実に風邪を引く時期から、干潟でアサリを掘りまくっています。
2月から潮のいい時は毎日のように掘られているため、5月のアサリはたくさん掘れないのです。
GWに潮干狩りを計画されている皆さんはビニールゴミでも掘りに行く覚悟で干潟へ向かって下さい。
全国の潮干狩りファンの皆様へお伝えしたいこと、2点目
掘っても何も出てこない砂を2時間、3時間、中腰で掘り続けられますか?
アサリが掘れない潮干狩りは、想像以上に楽しくありません。
干潟の土は思ったよりも硬く、女性や子どもの腕力では1時間も掘ると手が痛くなるでしょう。
干潟には危険な物も多く、牡蠣の貝殻やアサリの殻、滑り易い海藻に誰が捨てたのか分からない廃棄物。子どもと潮干狩りを楽しむ時は大人の数倍注意が必要です。
干潟を漂う独特の臭いも清潔な環境で生活されているみなさんにストレスを与える要因です。
あなたが考古学者を目指しているので無い限り、5月以降のアサリ堀は楽しくないと思います。
全国の潮干狩りファンの皆様へお伝えしたいこと、3点目
それでも潮干狩りが好きな方、これから行ってみたいと思う方へ。
アサリが掘れない潮干狩りを、とっても楽しいアトラクションに変える方法をお伝えします。
潮干狩りを楽しくする方法、それは、、、
マテ貝を掘るのです!
アサリに比べると、非常にマイナーな貝であるマテ貝。
味はアサリより劣りますが(マテ貝の方が好き!という方もいらっしゃいます)マイナーなだけに狙う人も少なく、5月以降でもたくさん掘れます。
アサリよりは美味しくないマテ貝を皆さんにおすすめする理由は簡単です。
それは、、、
掘る(つかまえる)のがめっちゃ楽しいからです!
何が楽しいのか文字よりも画像の方が分かり易いので、マテ貝掘りの写真を例にご説明します。
2時間で100本掘れる、絶対楽しいマテ貝の掘り方、その1
絶対楽しいマテ貝掘り、まずはマテ貝が住んでいる穴を探しましょう。
マテ貝の穴は潮が引いた後の干潟でたくさん見られます。干潮1時間前後の干潟に向かえば写真のようなマテ穴がいくらでも見つかります。
大きさは直径5mmから1cm、沖のマテ穴の方が大きいマテ貝が住んでいるので、なるべく大潮のたくさん潮が引いた時を狙いましょう。
2時間で100本掘れる、絶対楽しいマテ貝の掘り方、その2
マテ穴を見つけたら塩をひとつまみふりかけましょう。
塩は安ものの塩で十分です。塩をたくさん入れる必要は無いので指先で軽くつまみ、上からマテ穴に振りかけます。穴の中に正確に入れる必要は無く、穴に向かって「ペッ、ペッ!」という感じで結構です。
塩を入れたマテ穴にマテ貝が潜んでいる場合、潮が満ちてきたと勘違いしたマテ貝が5秒以内に顔を出すでしょう。
10秒以上待っても何も動きがない場合、カニの穴などその他の生き物の穴の可能性がありますので他の穴に映りましょう。
2時間で100本掘れる、絶対楽しいマテ貝の掘り方、その3
ネットの情報に騙されないでください。
ときどき他のマテ貝掘りサイトで豪快に穴から出てくるマテ貝の写真を見ることがありますが、写真のように出てくることはまずあり得ません。
多くのマテ貝は、穴から顔の先を少しのぞかせる程度です。
2時間で100本掘れる、絶対楽しいマテ貝の掘り方、その4
マテ貝が穴から顔を出したら、素早くつまみます。
写真のように、貝をつまもうとすると穴から出ている部分が少なくつまみ難い場合がありますので、先端付近の砂ごとつまむようにするのがポイントです。
チンタラしていたり、大きな音を出すとマテ貝は引っ込んでしまうので注意しましょう。
2時間で100本掘れる、絶対楽しいマテ貝の掘り方、その5
マテ貝をつかんだら、そろりそろりと上に引き上げましょう。
この時強くひっぱると、マテ貝の一番美味しい部分であるお尻の身がちぎれてしまうので、ゆっくり少しづつ引き上げてください。
2時間で100本掘れる、絶対楽しいマテ貝の掘り方、その6
マテ貝が取れました!
塩を入れた時、モグラのように”にょきっ”と顔をだし、スポン!と抜けるマテ貝。
30歳を超えたオッサンが掘っても十分楽しいですが、アサリを掘るよりも楽しいマテ貝掘りは子どもにもおすすめです。
撮影のため、iPhoneを片手にマテ貝を掘るオジサンが珍しかったのか、この日もたくさんの子どもが集まってきましたが、塩を分けてあげると楽しそうにマテ貝をつかまえていました。
参考までにマテ貝の販売価格をご紹介すると、デパ地下などの魚屋さんでは10本で500円前後が相場です。
2時間で100本掘れる、絶対楽しいマテ貝の掘り方、その7
マテ貝の穴は2~3個まとめて見つかることも多いですが、穴が分かり難い時は、熊手等で砂の表面を削ってみましょう。
複数のマテ穴が見つかったら、まとめて塩を振りかけるのが効率的です。
2時間で100本掘れる、絶対楽しいマテ貝の掘り方、その8
3ヶ所のマテ穴に塩を振りましたが、今回は1本しか出てきませんでした。
どこの世界にも、愛想の悪い人がいるものです。出てこない穴は無視して、テンポを上げていくのがたくさんのマテ貝を掘るコツです。
そろりそろりと引っ張り、、、
スポン!と抜けました。
これ位のサイズだと、逃げようとするマテ貝の力も強く、独特の引きを楽しめます。
2時間で100本掘れる、絶対楽しいマテ貝の掘り方、その9
運がいい時は全ての穴からマテ貝が顔を出すことがあります。
マテ貝が同時に顔を出したら、落ち着いて複数の指を使い、まとめてつまんでしまいましょう。
つかんでしまえばマテ貝に勝ったも同然です。
1本のときと同じようにそろりそろりと引っ張ります。
3本まとめてとれました。
とっても簡単なので、初めての方でも簡単に取れます。
2時間で100本掘れる、絶対楽しいマテ貝の掘り方、その10
この日掘れたマテ貝です。
今回は撮影がメインだったため、あまり掘りませんでしたが、大潮の干潮時なら2時間で100本は楽勝で掘れます(食べきれないのでそのまま近所の貝好きのおじちゃんにプレゼントします)
マテ貝の食べ方・料理方法、バター焼き
マテ貝が人気の無い理由はマイナーなだけでなく、その独特のクセにも原因があります。
とは言っても食べれない様な味では無く、しっかりと水洗いしたマテ貝をバター焼きや天ぷらなどで食せば、マテ貝独特のクセも和らぎ、想像よりは美味しく頂けることでしょう。
この日のマテ貝のバター焼きは、クセも少なくとても美味しく頂けました。
マテ貝はアサリと異なり砂抜き不要のため、掘った当日に食べれます。手を怪我しない様、しっかりゴシゴシと貝ごと水洗いしましょう。
マテ貝の食べ方・料理方法、刺し身
マテ貝のおすすめの食べ方は刺身です。
刺し身で食べると2枚貝特有の甘さと磯の香りが味わえ、とても美味しく頂けます。
作り方はとても簡単なので、こちらも写真をもとにご説明します。
マテ貝の刺身の作り方、その1
先ずは殻から身を取り出します。
頭を上にして貝の割れ目に包丁を差し込み、先端で切り開きます。
テキトウで結構です。
マテ貝の刺身の作り方、その2
殻から取り出したマテ貝の身です。
気持ち悪いですが、だまって作業を続けてください。
マテ貝の刺身の作り方、その3
殻から取り出したマテ貝の身は、胴体とヒモの部分に切り分けます。
これもテキトウで結構です。
マテ貝の刺身の作り方、その4
マテ貝のヒモは気持ち悪い部分を包丁でカットしておきましょう。
マテ貝の刺身の作り方、その5
次に胴体の部分です。
胴体は真ん中に包丁で切れ目を入れ、内臓を取り除きます。
マテ貝の刺身の作り方、その6
包丁を横に動かし、なでるようにして内臓を取り除きます。
マテ貝の刺身の作り方、その7
後ほど塩もみをするので、内臓を取り除く作業はある程度綺麗になったら完了です。
マテ貝の刺身の作り方、その8
調理したマテ貝の身に塩をひとつまみ振り、塩でもみます。
塩もみ後は流水で塩と汚れを綺麗に流し、キッチンペーパーで水気を取り除きましょう。
※貝のクセが気になる方は、この工程を2回繰り返すとクセがほぼ気にならなくなります
※5回繰り返すと全く味がしなくなります
マテ貝の刺身
出来上がったマテ貝の刺身です。
全国の潮干狩りファンの皆さん。
お伝えすることを1つ忘れておりました。
マテ貝の刺身は、見た目が「ち○こ」そっくりです。
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