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ご近所さんはお化けがいっぱい 後編

フィリピンのお化けについて、3回目の投稿です。
今日は少々シリアスな内容で、シライ市の中心から車で1時間ほどの場所にある、山間部でのお話。

ネグロス島は、マニラ、レイテに次ぐ太平洋戦争の激戦地で、日本兵だけでも約8000名が命を落としたと言われます。そのほとんどが直接の戦闘によるものではなく、米軍の砲撃から山に逃れる途中の戦病死や餓死。さぞかし無念だったでしょう。

自宅近くにも日本軍が敷設したトーチカ跡が残り、史跡として保存されています。こういう島なので、当然と言えば当然なんですが、やっぱり出る。山の中腹にあるパタッグ地区では、夜になると兵隊さんが集団で行進しているような、軍靴の音が聴こえるんだそうです。

幸か不幸か、私は霊が見えたり感じられたりする体質ではなく、これまでも実際に幽霊の類を目撃したことはありません。しかし、パタッグと同じく山間部にある、マンブカルという温泉保養地を初めて訪れた10年前に、不思議な経験をしました。

当時はまだ、ネグロス島で戦時中何があったかも詳しく知らず、単なる観光気分で楽しみに行ったのですが、到着早々体調が悪くなってしまいました。最初は風邪かな?と思ったけれど、熱が出るわけでもなく食欲もある。ただ、どうしようもなく全身が怠い。お湯に浸かった後は、ベッドに横になったままほとんど動けません。一夜明けた朝も同じ症状が続き、これは下山して病院に行かないと...。
ところが、マンブカルから離れた途端、すぅっと体が楽に。

日本に帰ってから、ネグロス島から生還した元兵士の書いた本を読んで、マンブカルは負傷や病気、飢餓で動けなくなった、多くの日本兵が亡くなった場所だと知りました。どうやらこれは日本人が来たので、兵隊さんが故国へ連れて帰ってほしくて、集まって来てたのかも知れません。



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