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VW不正騒動で一番の痛手はウルリッヒ・ハッケンベルグ氏の辞任。ところでピエヒ氏は?オイル過消費問題にまで飛び火?

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ネガティブなネタはあんまり書きたくないものの、やっぱり気になる今回のVW不正騒動

やれクリーンディーゼルはやっぱりクリーンじゃないだの、試験値と実走行値が違うのはイカサマだの、知ったか君達がこれみよがしに言ってくれていますね。
そこまで言うなら、徒歩・自転車・公共交通機関の徹底を是非ともお願いしたいところです。

ハイブリッドだって製造過程や廃棄過程も含めたLCAベースで見ればそこそこ環境負荷はありますし、プラグインハイブリッドや電気自動車(EV)だって発電ソースが化石燃料なら、大小あるにせよ事は同じです。
FCVに至っては、現時点で主流の製造方法はCO2垂れ流し状態ですし。
http://audi-importcar.blogspot.com/2015/01/hcci.html

そんなら原発ソースの電気なり水素なり作ればってことになるんですが、喪服で牛歩されても困りますからねぇ~。

・・・と。
そんな事を書きたいわけではないのです。


本題に入りましょう。

世間では巨額の制裁金や株価暴落による時価総額の目減り(バランスシートの改善・・・資産売却やリストラに至る可能性あり)、果ては集団訴訟が世界中で同時多発的に起こることによって経営がヤバくなると言われていますが。
それはちょっと大げさに思います。

というのは、利益剰余金(内部留保)は10兆円近くあるらしく。
ゆえに、当面はこれを取り崩しながら再起していくことになるんでしょう。
まあ、大変苦しい状況になることは間違いないんでしょうけど。

それより心配なのが、この方の辞任。
アウディの技術開発本部長、ウルリッヒ・ハッケンベルグ(ハッケンバーグ)-Ulrich Hackenberg-氏です。


「技術による先進」を謳うアウディにとって、相当の痛手ですよね。
この方、アウディをはじめとしてフォルクスワーゲングループのあらゆる技術開発に関与している方です。
ポルシェでもエンジン部門のチーフということで、今後避けられないダウンサイジングエンジンの開発及びポルシェへの最適化は、この方に委ねられていたように考えられます。

ここ最近のアウディの躍進は、この方の手によるものでもあったと言っても過言ではないように思います。
また、メディアへの露出度も高く、ある意味Audi AGの顔とも言えるくらいの存在でした。

別記事でも書きましたが、最小SUVであるQ1をFCA問題があるにも関らずQ2ネーミングでイケそうな状況になったのも、この方が深く関っているようです。
このように、その活躍ぶりは技術開発にとどまらず、アウディの取締役でも最も影響力のある方なんですよね。

それが、今回の騒動で辞任。。
これ、相当痛いですよ。

自分の勝手なイメージもあるんですが、フォルクスワーゲングループの全体構造において、最先端の技術を導入していくのはアウディなんだと思うんです。
そこそこ利ざやのあるアウディで(一応プレミアムブランドなんで)、市場投入して消費者の反応を見つつ研究開発費を回収、必要な場合には改善等を加えてフォルクスワーゲンやポルシェ、日本には入ってきませんがセアトやシュコダに展開していっているように思うんですよね。

それが、この方がいなくなったら、誰が後釜になるんでしょう。
定年退職などの予定されている退職であれば、まだ引継ぎ等もスムーズなんでしょうが、今回は完全に寝耳に水かけられてドロンなわけで。

これ、アウディの技術躍進が今後ペースダウンすることに他ならないように思います。
完全に負の連鎖ですね。

【追記2015/09/29】
一部報道によれば、ハッケンベルグ氏は停職なんだとか。
情報が錯綜していますね。
でもよくよく考えれば、ハッケンベルグ氏が残ることは技術的にプラスでも、イメージ的にどうかっていう問題もあります。
難しいですね・・・。


翻って、今年の春先にすったもんだのお家騒動でさよならしたピエヒさん。
http://audi-importcar.blogspot.jp/2015/04/ev66.html

内部抗争勃発かーらーのー敗戦以外は、まことに情報が少ないまま表舞台から消えましたね。
この方、監査役会会長でありながら実質支配権を持っていて、その影響力たるやドイツ自動車業界でも相当だったようで。

で、ちょくちょく書いていますけど、ピエヒ体制のときに今回の不正事件が起こったわけで。
そこまでのカリスマが、何も知らないってことはないと思うんですよね。
まして、不正を監査すべき立場の方ですから、見抜けなかっただけでも立場上相応の責任は発生するわけで。

なぜこの方の名前が表立って出てこないのか、不思議でなりません。



それと、もう一点。

日本のみならず、本国ドイツや今回の騒動の震源地であるアメリカでも問題になっている、オイル過消費ことエンジンオイルが過剰消費するという問題。
http://audi-importcar.blogspot.jp/2015/05/tsitfsi.html

これ、アメリカで集団訴訟にあってますよね。
当時は、管理面で煩わしさはあるものの走行や安全性に支障がないことから、結局和解に至っていますが。。

これ、着眼点を「環境面」に変えて集団訴訟が起こったらどうなるんでしょう。

例えば、オイル過消費車両は触媒の劣化(目詰まりや被毒等)が早くなって20万kmに達する頃には規制対象の有害物質を排出するとか、走行中のPMがオイル減りが無いないし少ないものより多いとか。
そういった「環境面」を切り口に、訴訟が起こらないとも限らない気がしています(特にアメリカ)。

それでリコールになれば、私をはじめとするユーザーに何の落ち度もないオイル過消費を直せる道筋が付くわけですが。
http://audi-importcar.blogspot.jp/2015/08/a4a5q5.html

ま、個人の損得は別としても、オイル過消費などの問題や負担をユーザーに押し付ける上から目線が、今回の不正の根本ではないでしょうか。
車自体の出来は大変いいメーカーなので、これらの問題も含めて誠意ある対応をして欲しいと思っていますし、その辺の企業体質を改善していってほしいと思うわけで。

再生への道のりは険しそうですが、生まれ変わって頑張って欲しいですね!
もちろん、オイル過消費をリコール扱いにしてからが望むところですが(笑)


んでは!








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