リコール対象が世界中で1100万台規模と見込まれ、それによる引当金65億EUR(約8700億円)を計上、株価は前週末比30%超の下落で時価総額270億EUR(約3.6兆円)が吹っ飛び、先の制裁金(約2.1兆円)と併せて現時点における損失(引当金含む)は合計で6.5兆円にも上り、ともすれば今後株主訴訟にも発展しかねないであろう異常事態。
日本では、対象車種のみならずVWもアウディもTDIを発売していないので関係ありませんが、これから導入しようと聞いていたので、影響が大きいかもしれませんね。
で、ちょっと気になったことが、あれやこれやありまして。
休みなんで、だらだらと書いてみますw
まず気になったのが、以前、アウディがTDI(クリーンディーゼル)の導入を検討していたけど頓挫させたこと。
知っている人は結構いると思いますが、ほぼほぼ公式にアナウンスしていて、カタログにもクリーンディーゼル導入(確かQ7からだった)とまで謳っていたにもかかわらず、急遽取りやめたアレですね。
これたしか2009年前後のことで、導入予定は2010年とかそれくらいだったかと思います。
ちょうど、不正が始まった時期と重なっていますよね。
偶然かもしれませんが、何かを察知して取りやめたとすれば、アウディジャパンはGJですよね。
このTDI導入を諦めたときは、「何だよAJ!まったくも~。」って最近見ないタマオさん張りのプンプン状態になった人が多かったと聞きますが、今となっては英断だったわけで。
まあ、知らないで偶然の一致だった可能性の方が高いとは思いますが。
知っていれば内部通告しなきゃいけませんもんね。
内部通告しなきゃ背信行為に当たりますし、今回の件で一緒に引っ張られちゃいますもんね。
まあ、完全に知らなくても「何かおかしいぞ?」ってきな臭く感じて辞めたのかもしれませんが、確たる証拠もなければ突っ込みようもありませんし、そこはセーフかと。
Q7TDI導入頓挫の原因は、表向きはユーロ6対応(=日本のポスト新長期規制に適合)じゃないからとされていましたが、経営者ならではの勘が働いたとかそういうのがあったらスゴイ。
いずれにしても、AJがGJだったってことで。
そうそう。
VW不正騒動を受けて、一部各社はコメントを出しているようですね。
出したのはダイムラー(メルセデスベンツ)とBMWで、いずれも「VWのそれとうちは関係ない、ちゃんとやってますよ」って感じのコメントらしく。
そうは言っても、対岸の火事では済まないでしょう。
販売には影響があると思いますよ。
その影響を最小限に食い止めるべく、敢えて迅速にコメントを出したのでしょう。
また、ドイツ政府自体も素早くディーゼル排ガス認証データの調査に乗り出したようで、経済大臣は早速VWを呼び出して不正をすべて改善・解決せよと指示したとあります。
さらに、欧州委員会はEPA(米環境保護庁)とも既にコンタクトを取っているんだとか。
この辺の動きの素早さ(感度のよさ)は、流石だと言えますね。
もっとも、22日のDAX(ドイツ株価平均指数)の下落率3.8%が、他の主要市場に比べて大きかったのも先述のVWの株価大幅下落が影響している可能性が高く、金融市場・実体経済ともに影響を最小限に抑えるべく迅速に動いているものと思われます。
翻って、日本はどうでしょうか。
クリーンディーゼル推しと言えば、ZoomZoomマツダ。
未だコメントが出てきませんね。
これ、シルバーウィークだからとか全然関係ないですからね。
市場や消費者のマインドに休みはないですし、そもそも日本だけが休みですし。
これがもし、マツダのクリーンディーゼル(SKYACTIV-D)は燃焼の時点でNOxを消失させているから、
一般の消費者はそんなの関係なくクリーンディーゼルで一括りにしますし。
そもそも、どこかの都知事によるディーゼル車の悪いイメージがようやく払拭されてきた矢先ですから、後戻りする可能性もあるわけで。
また、アメリカではクリーンディーゼルを売っていないものの、「私達は不正していません!」ってメッセージを早急に打たないと、怪しい目を向けられかねないわけで。
政治的な問題でもよくあるじゃないですか~、主張が足りなくて揉め事になっていることとか(領土問題とかアレとかコレとか)。
そんなわけで、MBやBMWのようにマツダも早急にコメントを出すべきだと思います。
(ちょっと内容変えました。面倒くさいので、一部残して一部消しました。)
で、国交省がクリーンディーゼルに救いの手を差し伸べる要素は低いな~って思い直したわけですが。
よくよく考えたら、政府的にはFCV(水素)推しなわけで。
そもそも、来年度からクリーンディーゼルの補助金も半減させられますしね。
敢えてクリーンディーゼル潰しに動くとか、ないですよね?
でも、救うならトヨタ、捨てるならマツダとかって、政府の動きとしては有り得るわけで。。
なんだかビミョー。
いずれにせよ、せっかく手に入れかけてきたクリーンディーゼルの市民権が少し後退しそうな気がします。
杞憂であればいいのですが。。
んでは!
【追記 2015/09/24 05:59】
結局、VW 現CEOのマーティン・ヴィンターコルン氏が辞任に追いやられる事態になりました。
解せないのは、不正が2009~15のピエヒ体勢の下で行われていたのに、なぜ現CEOが辞任するのかってことです。
権力闘争に敗れたピエヒ氏が、自爆覚悟で暗躍したとか・・・?(←妄想)
でも、今後見込まれる刑事訴追の対象にピエヒ氏が入ってそうな気がするんですが。。
どうなるんでしょう?
【※ 訂正 2015/09/24 7:30】
VWやアウディのクリーンディーゼルはアドブルー(尿素還元)方式かと思ったら、今回の対象車種は違うようで。
ユーロ5時代だから、アドブルーまでは不要だったのでしょうか?
それにしても、その年代で燃焼のみ(尿素還元や吸蔵還元などの特別な後処理なく)でNOxを消失させられるのって、マツダだけって言われていたのに。。
しかも、2009年時点ではまだ市販されていなかったはず。。
なぜ今頃、ボロが出てきたんでしょう?
やはり、ピエヒ氏の呪い・・・?
それとも、政治的な何か?
疑問は尽きません。。。
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