秋といえば鯖。
10月下旬から11月上旬は脂が乗って鯖の一番おいしい季節です。
鯖のレシピといえば煮物、焼き物、竜田揚げに鯖しゃぶと色々ありますが、個人的に一番おいしいと思う鯖のレシピはやっぱり「シメ鯖」
今回は「絶対にうまい!」と思って作ったシメ鯖なのに「めっちゃマズい!」と嫁さんに酷評された涙ぬきでは語れないシメサバ体験を元に、シメ鯖作りの失敗パターンをお伝えします!
※以降、写真は本文とは無関係、この日作ったシメ鯖です
広島の激安スーパー、ノムラストアー |
不味いシメ鯖その1.ブランド鯖
数年前、自宅でホームパーティーを開催したときに見栄を張って購入したブランド鯖(下関の関サバか上関の関サバか忘れた)、その価格なんと一匹3,500円。
ブランド鯖としてはこのくらいの価格は当たり前ですが、たまにはブランド鯖でも食べてみるかというスケベ心と、700円前後の九州五島列島産の鯖よりは多少なりとも旨いだろうと思ったのが大失敗でした。
この時はそもそもの時期的に脂乗りがイマイチだったこともありますが、流れのはやい下関の潮流でもまれた関サバはそれに磨きをかけてアスリート体質。鮮度抜群でプリプリでも脂乗りはイマイチで、五島列島産の鯖で作ったシメ鯖の方が断然うまいシロモノ。
微妙なブランド鯖でシメ鯖を作るくらいなら九州の脂が乗った鯖を買い、差額でおいしいお肉でも買った方がお得です。
※脂乗りバツグンのブランド鯖で作るシメ鯖は最高です
脂乗りはもう一つ |
不味いシメ鯖その2.あぶら乗ってねぇ!
元魚屋の私でも時々やってしまう失敗がこれ。
色、ツヤ、お腹のぼってり感、脂が乗った鯖特有の赤みを帯びた腹回りを根拠に「これは脂乗りバツグンや!」と思って買った鯖、三枚に下ろすと、、脂のってねぇ!
なかでも最悪なのは腹を開けた時に子を持っていることで、卵に栄養が全て奪われるため、肝心の鯖の身は脂もうま味もないスカスカ状態。
「こんな鯖買ってくるんじゃねぇ!」と元魚屋のプライドをへし折られます。。
シメ鯖用に三枚に下ろし中 |
不味いシメ鯖その3.鮮度悪い
鮮度悪いから大丈夫かな~と思いつつ買った鯖。これは失敗よりも成功体験の方が多いです。
鮮度が悪いといっても半分腐ってるような鯖ではなく、当日水揚げされた脂が乗ってない鯖と、昨日水揚げされた(魚屋用語でアニキね)脂が乗っている鯖なら後者の方がおいしいです。
粗塩をまぶして2時間寝かせます |
2時間後、鯖から出たドリップ |
不味いシメ鯖その4.水っぽい
外見は丸々としておいしそうなのに、三枚に下ろすと脂乗りが悪く、水分保有量の多い鯖。
9月下旬から10月上旬の鯖に多いです。
この手の鯖でシメ鯖を作るときは粗塩を振って水分を抜く時間を少し長めに。通常は1時間半くらいが程よい締まり加減でおいしいですが、3時間くらいとしましょう。いつもより塩分が多くなるので塩抜きを入念に。。
酢で締めるためナイロン袋へ |
不味いシメ鯖その5.辛い!
粗塩をすすぐ時間が十分でなく、塩分が残ってしまったシメ鯖。
「こんな塩辛いシメサバ、食べれるか!」とこれまでの全ての努力が否定されます。
不味いシメ鯖その6.酢加減がイマイチ
「酢が効いてない」
「酸っぱすぎ」
「辛い」
好みの問題だと思うんですけどね。
酸っぱいとか、漬かってないとか文句ばっかり言うな。
※酢に漬ける時間は鮮度や脂乗りの良し悪しで変わり、1時間から半日、酸っぱいのがお好みなら1日漬けると真っ白なシメ鯖ができ上がります
4時間酢に漬けた鯖 |
不味いシメ鯖その7.昆布入れ忘れた
おいしいシメ鯖のレシピとして、酢に昆布を入れて鯖を漬けると昆布のうま味が鯖にうつり、よりおいしいシメ鯖ができます。
「ちゃんと昆布入れた?」
やっべー、、ばれちまった・・・というのはよくある話です。
シメ鯖 |
というわけでシメ鯖レシピ、シメ鯖作りの失敗談をご紹介させていただきましたが、秋鯖で作るシメ鯖は九州五島列島産の鯖のが間違いなし。お家で作れば既製品や居酒屋レベルのシメ鯖とはベツモノのおいしいシメ鯖が食べれます。
10月下旬から11月上旬にデパ地下で販売されているシメ鯖用の鯖なら間違いないので、おいしいシメ鯖を作ってくださいね~
※日曜日、祝日、及び第2、4水曜日など市場カレンダーで市場が休みの日はお肉を食べましょう
邪道な鯖ご飯 |
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