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日本語が不自由な日本領事館員


息子のパスポート更新のため、ようやく申請書と写真を揃えて、やって来ましたセブ市内にある日本領事館。約1年半ぶりのセブ。今回はフィリピン人の家内と一緒で、リゾート地のマクタン島あたりで数日宿泊してゆっくりしたいところですが、家内は仕事があるし息子を置いて来ているので、もったいないけど日帰り出張。

朝7時バコロド・シライ空港発のセブ行き便で、たった30分のフライト。天気も良く順調な滑り出しと思ったら、空港からの幹線道路が拡張工事中やら事故やらで大渋滞。1時間半以上もかかって、ようやく日本領事館のあるセブ市中心部のオフィス街に着きました。ちょっと嫌な予感。

お馴染みのビルの7階にある領事館。狭いのは仕方ないにしても、内装も、椅子・テーブルも安っぽいのは相変わらず。まるで田舎の公民館みたいな佇まい。入居しているビルが立派なだけでに、貧相さが際立ちます。一応世界第3位の経済大国を代表する場所なんだから、もうちょっと何とかならんものかと、いつも気になる。些細なことかもしれませんが、一事が万事、在留邦人に対する日本政府の冷たい態度がよく分かる風景ですね。

さて、肝心の手続き。さほど待たされることなく窓口へ。何度か見たことのある若い女性が対応。ストレートの長い髪にポロシャツという、一見典型的なフィリピン女性のスタイル。肌はやや浅黒く、どうやら日比混血のようです。「おはようございます。」と日本語で挨拶してくれましたが、イントネーションはネイティブではありません。

苦労して作成した書類を見せると、いきなりサイズが違うと言われてしいました。持って行ったのはフィリピンでは一般的な「リーガル・サイズ」。こちらではA4での紙ってあんまり売ってないんですよ。申請用紙だから少々サイズが違っても大丈夫だろうとタカをくくっていたのが間違いだったようです。

さすがに飛行機に乗ってわざわざ来たので、サイズが違うと受理できない理由を訊いたら、受付嬢の日本語が途端に分かりにくくなってきました。やっぱり日本語は母語ではないんでしょうね。型通りの受け答えから外れると、語彙の少なさを露呈してしまう感じ。

仕方がないので、私が英語に切り替えてよ〜く訊いてみると、用紙にあるQRコードのサイズが変わってしまうと、スキャナで読み取れるかどうか分からないとのこと。私は用紙サイズは違っても(A4よりリーガルの方が少し大きい)同じスケールでプリントアウトしたつもりだったのですが、慣れないWindowsパソコンだったので、知らない間に自動でリサイズされていたようです。たったこれだけの話を理解するまで10分以上かかってしまった。

そういう理由ならば、ホームページに書いておいて欲しかった。それにしてもまた飛行機で出直しか?これは困った。しかしさらによ〜く聞いてみると、12歳未満の子どもの場合の署名は親の代筆でも大丈夫。息子はまだ10歳なので、その場で申請書の書き直しができます。そんなこと、どこにも書いてなかったぞ〜!それなら最初から自分でダウンロードなんかしなかったのに。

まぁ結果オーライで、無駄足を踏むことなく手続きが終わったのは良かった。それにしても、この領事館に足を運ぶのは、ほとんどが日本人のはず。その対応窓口に日本語能力がイマイチの人を配置するのは問題ですね。

それでなくても物事が思った通りには進まないフィリピンで、お役所スタイルの四角四面を押し付けるのなら、少なくとも日本語はネイティブレベルで、もうちょっと臨機応変な実務対応能力のある人を雇って欲しいものです。


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