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モテモテ、ジャピーノ


皆さま、新年明けましておめでとうございます。今年も、このブログを訪問いただき、ありがとうございます。

さて年明け早々、身内の話で恐縮ながら、今日は11歳になる私の息子のお話。日本とフィリピンの血を受け継ぐ日比混血のハーフ。こちらではジャパニーズ・フィリピーノを縮めてジャピーノと呼んだりもします。

日本は歴史的に見ると、中国・モンゴルなどの大陸や朝鮮半島、あるいは南方の島々からの移民が、混ざり合って出来上がった国であることは間違いありません。DNAを調べてみれば分かることなのに、いまだに「純粋な日本人」という幻想を抱いている人がいるようです。時々、日本の芸能界で活躍するハーフの人たちの、子供の頃の話を読んだりすると、日本国籍を持ち、日本語も完璧に話せるのに、意味のない差別で苦しんだ方が少なからずいるらしい。

その点フィリピンでは、ハーフだからいじめられるなんて、私は聞いたことがありません。以前にも何度か書きましたが、私が付き合いのある人を思い浮かべても、フィリピン土着のマレー系、インド系、中国系など、さまざま。ルーツが違って当たり前のお国柄。家内の高校時代からの友人のグレース・チャンという女性は、名前で分かる通りの中国系。そしてスウェーデン人男性と結婚。その娘さんは何の問題もなくフィリピン人として、息子と同じ学校に通ってたりします。

私の家内も、母方はスペイン系のオフィレーニア姓で、父方がマレー系のパヒランガ。そして日本人の私と家内の間に生まれた息子は、実にさまざまな歴史の積み重ねから生まれました。そんな子供たちは、フィリピンで「メスティーソ」と呼ばれます。何となくスペイン系の顔立ちの人かと思ってましたが、日本や中国、韓国系のアジア人同士の混血でも、ヨーロッパ系でもすべてメスティーソ。スペイン語のMestizo が混血児全般を指す意味なので、その語源通りということですね。

さて、そのメスティーソにしてジャピーノの息子。どういうわけだか顔付きは私の子供の頃と瓜二つ。つまりマレー系やスペイン系の血が混ざっているとは思えない。しかし不思議なことに、フィリピンの小学校では女の子にやたらモテる。


6歳の頃の私と息子

夕方、学校に子供を迎えに行くと、すれ違う女の子が口々に息子の名前を呼ぶし、お昼時には、誰が息子の隣に座るかで一悶着起こる。最近では、クリスマスパーティで、数軒離れた家に住む、同級生の女の子三人が、着飾ってお誘いに来てくれりもしました。

そんな恵まれた環境にいるくせに、ヤツは全然女の子に興味がない。冗談でも「ガールフレンドは誰や?」など訊くと、本気で機嫌を悪くする。パーティのお誘いにも愛想も何もなく「ノー」と一言。何ちゅう勿体無いことをするんや。似たような顔してたのに、父は小学生の時に、そんな羨ましい目には、一度もあったことがないぞ!

どうやら人間というのは、遺伝的にやや距離のある異性に、より惹かれる傾向があるようです。だから日本でもフィリピンでも、ハーフは男女ともに魅力的とされるんじゃないでしょうか? そうとでも考えないと、目がぱっちり二重で鼻が高くて、私の目で見てもかっこいい男の子がたくさんいる中で、息子がやたらとモテる理由がよく分かりません。


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