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ネット時代の投資

世の中には知らないほうが幸せなこともあります。


例えば、ある海外ボランティアがアフリカの貧困層の子どもにコーラを与えようとしたら、現地のボランティアの人が「この子達に贅沢を教えないで!」と言って制止したそうです。


コーラを一度でも子どもに飲ませてしまったら子どもはまた欲しがります。でもその子どもは二度とコーラを飲むことはできません。それを我慢するくらいなら最初から知らないほうがずっと幸せだというわけです。


同じことは情報にも言えると私は思ってて、地球上で起こっている犯罪、事故、殺戮などはコーラとは逆の意味でですが、知らない方が幸せな部類に入ると思います。


しかし、ネット時代になってそういう情報のパンドラの箱は全開になってしまいました。


もちろん、悪いことだけではなく、あらゆる情報に個人が簡単にアクセス出来るようになったメリットは計り知れません。


情報と言えば金融は特にネットによって大きく変わった分野です。
ネットによって個人は世界中のありとあらゆる金融商品に簡単に投資できるようになりました。


しかしそれは同時に、世界中のありとあらゆる金融商品を比較するのに十分な情報も手に入るようになるということで、世界には日本株より成長性もある上、価格も安い投資対象がたくさんあるのに気付いてしまうことになります。


また法人税、配当課税、キャピタルゲイン課税についても、いかに日本が投資家に冷たいかを嫌でも知ってしまいます。
例えば、法人税は日本は40%ですが香港は16%です。
これは複利で効いてきますから企業の成長速度に甚大な影響を及ぼします。
例えば投下資本利益率20%の企業があって、利益を全て再投資に向けた場合に2倍に成長するまでの時間は、日本で事業をすれば10年ですが、香港でやれば6年しかかかりません。


さらに香港では配当もキャピタルゲインも非課税。
さらにさらに、海外ではブルドッグソースの件のようなお金の出し手を差別するようなアンフェアさも無い。


こういうことを一度でも知ってしまうと、もう知らない状態には戻れません。
もう、私たちは「コーラ飲んじゃった子ども」状態です。
これではお金はみんなそういう投資家に優しい国の方へ向かってしまうのは当然です。


現在のように世界中で情報化社会になってしまっていると、税制、慣習を国際標準以上にしない所には投資資金は集まりにくい。投資がされなければ産業も興らないし発展もないので、国際競争力を保てません。
デッドの資金調達は出来てもイクイティーの資金が世界中から集まらない日本は、ベンチャーなどが育ちにくいと言うことにも繋がります。


日本の企業はもともと技術力や人材面で優秀なんだから、あとは規制とか税制とかを直そうという姿勢を見せるだけで海外勢の日本に対する見方は大分変わるような気がするけど・・・。


もちろん、そこを直すということは法人税も下げて(というか、普通にして)配当も非課税にするわけで、その分減る財源を確保するには社会保障の低下や、増税をするということです。


すると「格差助長だ!」と反対意見の大合唱は必至ですが、そんなこと言う人は、もう足元焼きはじめてる火が見えてないんじゃないでしょうか。増税嫌がって勤めてる会社が潰れたら意味ないと思うんだけど。


まるで会社がハンパじゃなくヤバいのに「賃上げしろ」とかストしてる日航社員状態。

マジでそんなことしてる場合じゃないよ。。。

ここは日本国民もフランス国民を見習って、今の利益を少し我慢して将来の大きな利益を得るという考えに変えないと。


そして政治家の皆さんには東証が暴落してるさなかに「市場を注視する(=ボク何もしないで見てるね!)」なんて言ってないで、以上のような根本原因を直す活動を今すぐ開始して欲しいです。ホントお願いします!期待してます!



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