Main menu

Pages

企業の分析をする時、単一の事業会社であれば分かりやすいけど、場合によっては複数の事業を同時に行って事業ポートフォリオを組んでいる時があります。

こんなとき、プロのアナリストであれば全ての事業のマーケット予測やその会社のシェアを調べて当該企業の分析をしなくてはならず、とっても大変。

例えばソフトバンクのように、一体何の会社か分からないほど多くの事業をしている会社を担当させられたアナリストは、泣きながら分析するハメになる。

でも個人ではとてもそこまでする時間も情報も無いし、そもそも細かくやってもザックリやっても意外に結果はそれほど大きく変わらなかったりします。

重要なことは、その会社の企業価値に重大なインパクトを与えているのはどの事業でどの市場かという、影響の大きいものは何かを見極める事であって、それをハズしてなければ結果も大きくはハズしません。

企業の分析をしばらくしていると、そんな”手抜き”のコツというか勘がついてくるらしい(←自分はそこまで至ってないが。。。)のですが、この考え方はそのままマクロ経済の俯瞰に向いているな、と思います。

というか、マクロの場合は本当に要素が多すぎて、こういう端折りをしない限り絶対に先は見通せないんじゃないでしょうか。この端折りが上手い人が、Q先生のようになれるのでは?と思います。

これをQ先生はよく
「流れを止めるものを見ないで、流れ自体を見てください」
と言っていますが、なるほど確かに台風で決壊しそうになっている堤防に土嚢をいくら積んでも、大抵は決壊して水浸しになるのが世の常。

例えば中国は公害とかチベットとか、ネガティブ要因の話はよく出るけど、それらは自分はどちらかというと上の”土嚢”のようなものかと思うので、今だに中国株持っています。

話を元にもどして・・・

そう考えると、まず地球上で一番経済的にインパクトがある国はどこかを考えると、これはGDPで見ても圧倒的に米国。仮に世界経済を100としたら米国25:日本8:ドイツ6:中国6:その他、という具合なので、まずは米国の様子を見るのが一番重要。

そして、その米国のGDPのうち7割近くが個人消費によるものだから、個人の財布具合もこれまた肝要。

じゃあその財布の中身のお金はどこから出てるのかを考えると、労働による収入と、今までは住宅によるファイナンスでした。

住宅によるファイナンスとは、住宅が値上がりすると担保価値が増えるのでその分与信が広がり、多くの米国人はその与信枠をいっぱいに使ってお金を借りてクルマや別の住宅などを買ったり、お金の無い人も家を買えたりしてたわけですね。日本には無い制度。

おととしからサブプライム!サブプライム!と大騒ぎしていたのは、つまりこの住宅によるファイナンスが崩壊するぞ!ということだったんですね。

ひとたび住宅によるファイナンスが崩れると、

担保不足分の差し入れ

無理

住宅ローン破綻

住宅ローン担保証券の暴落

他の資産の投売り

貸付金の巻上げ

企業倒産

労働収入消失

住宅ローン破綻

以下無限ループ(゚ロ゚)!

という構図に・・・。(ああ、もっと早くものが分かっていれば良かった・・・。)

こんな具合なので、世界景気の動向には米国の住宅市場の動向が大きな影響を及ぼすことはまず間違いないと思います。この住宅市場の動向が把握しやすいと評判なのが”S&Pケースシラー住宅価格指数”という指標↓。

投資生活ブログ

これを見ると、まだ2~3年は回復の見込みはなさそう・・・。ただ、素人の自分が見てもこりゃダメだショック!、と思うので、すでに株は買い始めていい時期に入って久しいのは確実だと思います。なぜなら素人が見ても底を打ったように見えた時には株価は既に上昇しているからです。

さらに、各国政府による財政出動などがなされているし、小規模な景気回復は意外に早く訪れるかもしれないので、本格的な景気回復までにひと山くらいチャンスはありそうです。

また、10年後に上記のGDPが米国18:中国12:日本6:ドイツ5:その他、のようになったら、いくらなんでも米国だけというわけにもいかず、その場合は中国も見なくてはいけなくなるかもしれません。

・・・と、このような感じで1年に1回程度定点観測すると、より世の中の変化が分かるようになるかもしれません。



・・・などと分かった気になった時が、投資にとっては一番ヤバイんだけど
↑話の腰ポッキリ(・∀・)

reactions

コメント